恋の方程式２

59,心臓 ページ9

水上side









完全に、動揺しきってしまった。









それから、確か…









PM3:15からの今話題のコメディー映画のチケットをとった。









A『よし! はい、これ』









そう言って、チケットを1枚、渡してきた。









水上『あ、ありがとう』









A『じゃあ、次はー…お昼でも食べよっか。 もう、こんな時間だし。』









意識がもうろうとする中で、腕時計を見ると、









もうすぐPM1:00だ。









水上『そうだね。』









そう言って、目的のレストランまで歩きだした。









僕はまだ、心臓のドキドキが止まらない。









音が、動きが、鼓動が、全てが大きすぎて、









Aさんにまで、届いてしまいそうだ。









この気持ちまで。









一方、Aさんは、スタスタと歩いている。









そうか、Aさんは、ドキドキする必要なんて無いんだ。









こんなに緊張してるのは、僕だけだ。









分かっている。









分かってるんだ。









分かってるんだけど、、









改めて考えてみると、なんだか悲しくなる。

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