シークレットノート【檜山光成】 (ページ5)

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6限目のホームルーム。

結局私は玉入れを勝ち取れず、借り物競争に出ることになった。

走るって言っても借りやすいものならすぐに借りれるし、全力疾走とかしなくて良さそうだし。

あとこの学校は真面目だから、好きな人とかそういうぶっ飛んだお題は出てこない。

生徒からの批判は多いらしいけど、学校側は世間体を気にするみたいだ。

檜山くんも借り物競争の欄に名前が入っていた。

檜「これで決定します。誰も異論ない？」

檜山くんの問いかけに、クラスメイトが一斉に「なーい！」と答えた。

ノリの良いクラスで楽しい。

檜「じゃあこれで決定ね」

湧「あ、待って。リレーの補欠は？」

檜「いる？補欠」

湧「誰に何が起きるか分かんないじゃん、事故とか」

檜「お前ら次第だろ」

クラス対抗リレーに出る8人のうち男女4人ずつで、男子のメンバーに深田くん、内村くん、そして檜山くんに意見があった元木くん。

あと1人の男子は陸上部の次期キャプテン。

湧「俺が事故って怪我したらどうすんの？」

檜「知らねえよ。深田が2週走れば？」

深「陸上部じゃないのに俺が2週も走んの！？」

内「いいじゃん。モテるかもよ」

深「もうモテてる」

深田くんのドヤ顔と一言で、その場にどっと笑いが起こる。

この4人でクラスを盛り上げられる彼らは、本当にキラキラの陽キャグループで、同じ空間にいて楽しい。

内「檜山を補欠にしとく？」

檜「なんでだよ」

深「はい！檜山くんが補欠でいいと思う人ー！」

クラスメイト1人残さず手を挙げて、つられて私も挙げてしまった。

湧「はい決定！」

檜「まじかよ…」