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Aの前にしゃがんで、笑いで溢れた涙を拭う彼女の細い指を眺める。
その指には、いつか、きっと。
謙「A」
さっきよりもちょっと真剣な顔で彼女の名前を呼ぶ。
太陽でキラキラと反射する瞼に、均等な幅で整えられたまつ毛が俺の様子を伺うようにしていた。
丸い瞳の中に俺がうっすらと跳ね返る。
謙「Aが大学卒業して、先生なって、落ち着いたらでええから、Aに貰ってほしいもんあんねん」
『うん…なに？』
吐きそうなくらいうるさくて痛い心臓は、Aに聞こえてるやろか。
口からかすかに漏れてる自分の呼吸が情けなくてダサい。
震える手を、壊れ物を扱うように彼女の頭に置いた。
光を目いっぱい含んだAの瞳は、俺の揺れる目を捕まえる。
ちゃんと、俺だけを見てる。
昔もあったはずやのに、それだけでキュンとしてまう。
A、なんでそんなええ子なんよ。
もう知らん。
もし俺が貰って欲しいって言うたやつが断られても、もう知らん。
こんなに可愛くて優しくて愛しいAを好きになれたから。
謙「俺の苗字」
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檸檬の妹(プロフ) - 完結おめでとうございます！ずっと前から読ませていただいて、作品がとても面白かったです！アナザーストーリーもしっかり読ませていただきます！ (2022年12月4日 11時) (
レス) @page50 id: 1fb600e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 下書き、頑張って！！応援してます！！ (2022年8月16日 9時) (レス) @page27 id: 64ad605d1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らずべりぃ | 作成日時：2022年7月1日 21時
