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ステージでは友達が出るダンスが始まろうとしていて、さらに人が集まっていた。
駿「友達出るから動画撮るねんけど、見に行く？」
『ううん、大丈夫』
本当は近くまで行って見たいけど、謙杜のことを考えてたら行く気にはなれなかった。
まだもうちょっと、彼のことを考えていたい。
また後で、と言いながら私に手を振ってステージへ向かっていく道枝くん。
そして物凄いタイミングで戻ってきた藤原さんに、道枝くんがステージの方へ行ったことを伝えると、「アイツほんま…」って言いながら私に背を向けた。
道枝くんもだけど、ステージに向かう30mくらいの距離なのに少なくとも女の子5人から話しかけられてるのが面白い。
最近流行りのK-POPの曲が流れ始めると、ギャラリーのボルテージは急上昇。
そんな賑やかなステージを遠くから眺めていると、前に2人の男性が現れた。
恐らく4年の先輩。
「今1人？良かったら一緒に回らない？」
なんともありがたいことに、私は可愛いの部類に入れてもらえたらしく、告白されたりナンパされたりすることが増えた。
自分ではあんまり思ってないし、ナンパに関しては良い気がしない。
慣れてるわけじゃないけど、私にだって謙杜がるし、友達が作ってくれたマニュアル通りに言葉を並べようとしたその時だった。
？「誰？お兄さんら」
少しくすんだ緑のセットアップに、白のTシャツ。
黒い細めのベルトが彼の脚の長さを引き立てる。
無造作に作られた焦げ茶色の髪が風で揺れると、垂れた目尻と長いまつ毛が見えた。
「は？何？お前」
？「何って、こっちのセリフなんやけど」
整った唇から出てくる関西弁と共に、艶のある黒い靴が音を立てて近づいてくる。
「まじで何言ってんの？てか、なんかちっちゃくね？」
「だよな。お前どこの1年だよ。関西弁なんか使いやがって」
4年の先輩の前に立った彼は、1つ上にも恐れることなく笑みを作って2人を見据えた。
？「俺、ここの学生ちゃうし」
なんで。
「なんだよ、ゲストかよ」
？「なんか言うことないん？」
大学全体のルールとして、何か特別な事情がない限りは外からのゲストに手を出してはいけない。
それに乗っ取って先輩2人がシラケた感じで去ろうとすると、何故か引き止める彼。
大好きだった彼と今目の前にいる彼が私の中で一致する。
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檸檬の妹(プロフ) - 完結おめでとうございます！ずっと前から読ませていただいて、作品がとても面白かったです！アナザーストーリーもしっかり読ませていただきます！ (2022年12月4日 11時) (
レス) @page50 id: 1fb600e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 下書き、頑張って！！応援してます！！ (2022年8月16日 9時) (レス) @page27 id: 64ad605d1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らずべりぃ | 作成日時：2022年7月1日 21時
