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謙「…ごめん、もっと気遣わせた」
『そんなことないから。謙杜に夢を叶えてほしいのは本当だよ』
謙「A…」
『…私も頑張る、から』
ちゃんと応援したいのに、声が震える。
私は大丈夫だよって伝えたいのに、声にならない。
本当は大丈夫じゃないの、多分バレてるかな。
この沈黙の間、謙杜は何を考えてる？
また自分のせいだって責めたりしてない？
そんなところ、もう見たくないよ。
震える声を無理やり飲み込んで、できるだけ明るい声で伝えた。
『謙杜にネガティブは似合わない』
謙「え？」
『私は謙杜の笑顔とか元気さを見て安心するの。謙杜の1番の取り柄だから、曇らせたりしないで。私に笑ってほしいなら、謙杜が笑顔でいて』
私は謙杜の言葉に何度も助けてもらって、何度も元気をもらった。
ちょっと上から目線かもしれないけど、今度は私が返す番。
謙「…俺、Aにもらってばっかやな」
『私だってたくさんもらってるよ』
謙「そういうとこ」
電話の向こうでふっと笑う彼に安心して、つい私も口元が緩む。
謙「A」
『なに？』
謙「…いつになるか分からんけど、俺のこと待っといて。絶対幸せにするから」
『…分かった。待ってる』
電話を切った後、目から頬を伝って涙がこぼれていくのが分かった。
あぁ、もうこれで来年には謙杜はいないんだなと。
しばらくは会えないんだなと。
自分で謙杜の背中を押したくせに、本当は行って欲しくないと思ってしまう私は、ワガママすぎる。
決して止まってはくれない時間が足早に去っていくと、卒業式を機に謙杜に会えないまま、成人してしまった。
ーーーーーーー
時間軸がこのあとめちゃくちゃ飛んで、大学生の話になります。
いろいろとすっ飛ばして本当にすみません、、。
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檸檬の妹(プロフ) - 完結おめでとうございます！ずっと前から読ませていただいて、作品がとても面白かったです！アナザーストーリーもしっかり読ませていただきます！ (2022年12月4日 11時) (
レス) @page50 id: 1fb600e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 下書き、頑張って！！応援してます！！ (2022年8月16日 9時) (レス) @page27 id: 64ad605d1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らずべりぃ | 作成日時：2022年7月1日 21時
