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謙杜は人気者だから、こんな私とは合わないって言ってくる人がたくさんいる。
程度の軽い嫌がらせも受けたりする。
実際今も続いてるし、それは謙杜も知ってる。
心配はしてくれてるけど、去年みたいに謙杜から直接釘を刺すようなことは言わない。
謙杜に守ってもらってばかりじゃダメだから、私だって強くならなきゃ。
そのことをちゃんと彼にも伝えて、自分で自分を守るって言った。
ちょっと不安そうな、悲しそうな顔をしたけど、見なかったフリをした。
謙杜も、それと似たような感じなんだと思う。
『心配してくれてありがとう。大丈夫だから、流星くんは気にしないで』
流「でも、Aさん…」
『お礼のアイスね』
流「つめたっ」
流星くんからもらったレジ袋の中から、アイスを1つ取り出して、柔らかい頬にぴとりとくっつけた。
額から流れる汗に、夏の暑さを感じる。
流「あの、Aさん」
『ん？』
家に入ろうとした私の手を流星くんが掴んだ。
彼の視線は、真っ直ぐに私を捉えて離さない。
流「…何かあれば、連絡してください」
『ありがたいけど、急にどうしたの？』
流「僕だって頼られたいです。1個しか違わんのに、Aさんほとんど大ちゃんのとこ行くじゃないですか」
『だってバイトリーダーだし、頼りになるし…』
流「僕は頼りにならないんですか？」
『そういう訳じゃないよ？』
流「じゃあなんで？俺やって女の子1人くらい守れますよ」
ぐっと距離を詰められて、思わず1歩後ろに下がる。
あまりにも綺麗すぎる二重幅から覗く大きな瞳がすぐそこにあって、目尻にはブルーのアイラインが引かれていた。
普段は「僕」って言ってるのに、突然の「俺」呼びに動揺が隠せない。
え？そこ？って自分でも思ってる。
流星くんも思ったより私に近づいてることに気づいたのか、ハッとして慌てて後ろに下がる。
さっきの真剣な顔はどこへやら、瞬きをすればそれは途端にいつものキュートスマイルに戻った。
流「じゃ、そういうことなんで！」
そう言って、さっき私が渡したアイスをレジ袋に突っ込んた。
『えっ、アイスいいの？』
流「大丈夫です！」
ひらひらと手を振って角を曲がっていった流星くん。
普段はあんなに可愛いのに、急に男の子っぽくなって、ちょっとギャップを感じた。
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檸檬の妹(プロフ) - 完結おめでとうございます！ずっと前から読ませていただいて、作品がとても面白かったです！アナザーストーリーもしっかり読ませていただきます！ (2022年12月4日 11時) (
レス) @page50 id: 1fb600e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 下書き、頑張って！！応援してます！！ (2022年8月16日 9時) (レス) @page27 id: 64ad605d1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らずべりぃ | 作成日時：2022年7月1日 21時
