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え…？
流「謙杜、大阪にある服飾の専門学校へ行くつもりみたいですよ。そっちの方がもっと幅広く学べるし、実践的なことも多いからって」
『…ちょっと、まって…』
流「まだ言うなって言われてたんです。ギリギリまで待っといてって。…でも、それ聞いた時、僕はちゃうなって思って聞いたんです」
言葉が出ないまま流星くんを見つめる私に、もっと真剣な眼差しが向けられた。
流「ほんまに好きやったら、それを彼女に相談するべきじゃないん？って」
…ほんとに、その通りだよ。
流「それを言ったら、謙杜は黙った。Aさんが大切やからこそ、守りたいからこそ、まずは俺が離れなあかんって」
『…そんなの…違う』
流「僕も思いました。そんなのでAさんが納得すると思わんって。でも謙杜のあの感じ、自分の意志を曲げるつもりはなさそうです」
なんで…。
おかしいよ、こんなの…違うよ…。
流「…僕も専門学校行く身なので、謙杜の気持ちも分からないわけじゃないです。プロを目指すためには、何かを捨てることも必要です。ただ、何も相談せずに彼女を捨てるのはどうかと…」
私に何も言わずに離れていくのは違う。
でも、私を捨てるっていう言い方も違うと思う。
『…捨てたわけじゃないと思うよ、謙杜は』
流「いやだって、自分から彼女を突き放すんですよ？」
『謙杜は私を突き放したんじゃない。私を安全なところに留まらせてくれたんだよ』
流「…どういうことですか？」
私が知ったかぶったこと言えないけど、謙杜はそんな意地悪じゃない。
『自分の夢を追いかけるために、叶えるために、私には迷惑かけたくないんだと思う。謙杜は優しいから、あえて距離を置こうとしたんじゃないかな』
流「じゃあ、安全なところに留まらせるって？」
『年末のことがあったでしょ？謙杜は何も悪くないのに、自分のせいだって1番責任を感じてる』
流「それが…どう、関係してるんですか？」
『…自分がいると私に危険が迫るとでも思ってるんじゃないかな』
そんなこと、あるはずないのに。
逆に謙杜がいてくれなきゃ、私は不安で仕方ないのに。
流「…そんなアホなこと考えますかね」
『分かんないよ。謙杜って意外と彼女バカだから』
前に道枝くんから聞いたことがある。
謙杜が遊ぶ度に惚気けてきて、自分でも彼女バカだと言ってたらしい。
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檸檬の妹(プロフ) - 完結おめでとうございます！ずっと前から読ませていただいて、作品がとても面白かったです！アナザーストーリーもしっかり読ませていただきます！ (2022年12月4日 11時) (
レス) @page50 id: 1fb600e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 下書き、頑張って！！応援してます！！ (2022年8月16日 9時) (レス) @page27 id: 64ad605d1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らずべりぃ | 作成日時：2022年7月1日 21時
