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こたつの電源…あった。
たこ足配線に挿されたコンセントのスイッチを倒すと、オレンジ色に光る。
申し訳程度に足を入れてみても、電源が入ったばっかりだからまだ暖かくない。
謙「コートもマフラーも脱いだら？」
ハンガーを手にやってきた謙杜は、私の正面に回ってきてマフラーを解く。
ほんのり香る柔軟剤が鼻をくすぐる。
謙杜にされるがままでボーッとしていると、彼の手がおでこに触れた。
謙「しんどい？」
『…え？』
謙「ぼーっとしてたから。しんどかったらはよ帰って寝やなあかんし」
『ううん、大丈夫』
いつの間にか身体が軽くなった私は、謙杜のニットを軽く引っ張って抱きついていた。
しんどいんじゃなくて、眠い。
普段から夜更かしをしない私にとっては、午前2時はかなりキツい。
しかも部屋はあったかいし、抱きついた謙杜もあったかい。
さらに眠気に誘われて、瞼が落ちそうになる。
でも、ボーッとしてたのは眠気だけじゃない。
目の前に謙杜がいることに、安心したから。
この距離に謙杜がいるなら、大丈夫。
クリスマス前日のあの日、17年生きてる中で1番怖くて恐ろしい経験だったと思う。
二度と思い出したくないし、二度とあんな目に遭いたくない。ほぼトラウマに近い。
でも今、謙杜がすぐそばにいてくれてる。
腕を回して頭の上で手がポンポンと優しく叩かれると、もう怖い思いしなくていいんだって安心して。
それはそれで自然と涙が溢れてくる。
『怖かった…』
謙「怖かったな」
『謙杜がいなきゃだめ…』
謙「…俺も、Aがおってくれんと無理」
自分がこんなにも謙杜に依存してるなんて思わなかった。
首筋に彼の鼻がかすかに触れ、耳元で甘く囁かれる。
さっきより強く、でも優しく、私の身体を包んだ。
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檸檬の妹(プロフ) - 完結おめでとうございます！ずっと前から読ませていただいて、作品がとても面白かったです！アナザーストーリーもしっかり読ませていただきます！ (2022年12月4日 11時) (
レス) @page50 id: 1fb600e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 下書き、頑張って！！応援してます！！ (2022年8月16日 9時) (レス) @page27 id: 64ad605d1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らずべりぃ | 作成日時：2022年7月1日 21時
