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謙杜に手を引かれてやってきたのは、彼の家。
期末テストで勉強して以来、学校を通り過ぎた所にあるから、近くを通る機会もなかった。
オートロックを開ける謙杜は、私を帰らせない選択肢に出たのを後悔してるのか、ちょっと不安そうだった。
私だって不安だ。
だって、新年早々に彼女がのこのこと彼氏の家にあがってくることある？
『謙杜、やっぱり申し訳ないよ』
謙「なんで？」
『ご両親にも迷惑かけちゃうし…』
謙「あぁ、今おらんから大丈夫」
『えっ？』
謙「今頃ハワイやで」
『えっ、旅行？行かなかったの？』
謙「おん」
『なんで！？』
謙「なんでって、なんで？」
『いや普通、旅行優先でしょ？』
謙「ちょうど旅行の話出た時、1番険悪な時やってん。仲悪いまま行くとか言われへんし、てか言いたくなかったし。今更行く言うても飛行機のチケットとか無いし、まぁええか〜って」
『えぇ…』
謙「正直、Aと一緒がええなって思ってたし。やから、普通に言った。彼女と初詣行くって」
いつの間にかエレベーターのドアが開き、謙杜が住んでいる階に到着した。
謙杜の口から出る「彼女」という言葉は、私にとってどこか特別なものに感じて、少しだけボーッとする。
ボタンを押したまま待ってくれている彼は、ふっと笑みをこぼす。
降りや？と優しく声をかけられ、ハッとしてエレベーターを降りた。
静まり返ったマンションに響くのは、2人の足音だけ。
謙杜が部屋のドアを開けて、先に中に入れてくれた。
リビングに入ると、暖かい空気に包まれる。
『あったかい…』
謙「せやろ？家出る前に暖房つけて行ってん。あったかい飲み物ないから、お白湯でいい？」
『水でいいよ』
謙「寒いやん。お腹冷えるからお白湯にしとき。あ、こたつの電源入れといて」
コートを脱いで台所に入っていく謙杜は、小さめのポットでお湯を沸かし始めた。
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檸檬の妹(プロフ) - 完結おめでとうございます！ずっと前から読ませていただいて、作品がとても面白かったです！アナザーストーリーもしっかり読ませていただきます！ (2022年12月4日 11時) (
レス) @page50 id: 1fb600e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 下書き、頑張って！！応援してます！！ (2022年8月16日 9時) (レス) @page27 id: 64ad605d1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らずべりぃ | 作成日時：2022年7月1日 21時
