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謙「そう、なんかな…？」
『そうだよ。あんな人はきっと、わざわざ私に似合う服なんて買ってくれない』
謙「それは俺が勝手にやっただけで…」
『とにかく』
珍しく消極的になっている謙杜の言葉を遮って、ポケットに手を突っ込んだその腕に、自分の腕を巻き付ける。
『大好きなんだよ、謙杜のこと』
ぎゅっと腕を握ったまま、謙杜に向かってニコッと笑ってみせた。
『誰にでも笑顔な謙杜も、夢を諦めない謙杜も、私のことが大好きな謙杜も、全部大好きだから。怖くない』
今まで言えなかった。
どんな謙杜も大好きで、全部私を好きにさせる。
怖いなんて、思ったことない。
謙杜は目を丸くしたまま、私をじっと見つめる。
やっぱり、変なこと言ったかな…。
暗闇の中でも分かる謙杜の視線に耐えられなくて目をそらすと、やっと謙杜が口を開いた。
謙「はよ帰さなあかんのは分かってんねんけど…。俺、もうちょっと一緒にいたい」
謙杜が上を向きながら喋ると、白くなった息が空気に溶けていく。
確かに、こんな真夜中だし、つい最近あんなことがあったから、早めに帰らないとママにも心配かけちゃう。
外出を渋々了承したパパなんか、怒ったら面倒くさそう。
でも、謙杜の言葉は私をぐらりと揺らした。
『私も』
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檸檬の妹(プロフ) - 完結おめでとうございます！ずっと前から読ませていただいて、作品がとても面白かったです！アナザーストーリーもしっかり読ませていただきます！ (2022年12月4日 11時) (
レス) @page50 id: 1fb600e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 下書き、頑張って！！応援してます！！ (2022年8月16日 9時) (レス) @page27 id: 64ad605d1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らずべりぃ | 作成日時：2022年7月1日 21時
