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1歩近づこうとした男性に恐怖を覚え、思いっきり地面を蹴って走り出す。
あの人、普通の人じゃないよね？
和『なんか最近、この辺で不審者情報チラホラ見るから危ないなぁと思って』
和『なんか男の人がいろんな女子高生のあとついていってんねんて』
流『ストーカーやん、きも』
…嘘でしょ？
まさか、そんなこと…。
いつかのバイト終わりの会話を思い出す。
冷たい風を切りながら走っていても分かる、さっと血の気が引いていく感じ。
どうしよう、どうすればいい？
しかも、なんで私？
後ろを振り返ると、明らかに追いかけてきている男性。
なんで、なんで私が。
足は速い方だと思うけど、体力がないから追いつかれるのも時間の問題。
スマホを開いて真っ先に謙杜に電話をかける。
早く出て…。
呼出音が止まったと思えば、流れてくるのは機械音声。
なんで…！
電話できない状況なのかな。
A：謙杜
A：助けて
A：おいかけられてる
変換をする余裕もなくて、ひらがなの短文を何度も送った。
体力が無くなってきて、足がもつれそうになる。
また振り返れば、さっきよりも近い距離にいたその人。
どうしよう…。
溢れてくる涙は全部、風で横に流れていった。
薄暗い住宅街から、比較的明るい通りに出た。
バイトの時にいつも通る道。
…そうだ、バイト先。
すでに限界が近づいている足を無理やり走らせ、いつもの道を全速力で走る。
ドラッグストアが見えた頃には、すぐ近くまで追いつかれていて、ゆっくり開くのがもどかしい自動ドアをくぐった。
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檸檬の妹(プロフ) - 完結おめでとうございます！ずっと前から読ませていただいて、作品がとても面白かったです！アナザーストーリーもしっかり読ませていただきます！ (2022年12月4日 11時) (
レス) @page50 id: 1fb600e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 下書き、頑張って！！応援してます！！ (2022年8月16日 9時) (レス) @page27 id: 64ad605d1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らずべりぃ | 作成日時：2022年7月1日 21時
