53話 ページ9
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「ぅわ、志麻くんそんな切んなって！俺しぬ！」
「何やこれおもろ！」
ぎゃんぎゃん叫びながらコントローラーをカチャカチャ動かす。
画面の中の黄色の子は志麻くんが操作する赤い子にズッタズタにされていた。
「てゆーか、そろそろ96猫来るだろうしやめません！？」
「ええ今俺めっちゃ楽しいんやけど！」
「あんたさっきから俺いじめて遊んでんじゃん！全然進まないじゃん！」
何度も志麻くんに抹消されては、綺麗なカタチになって戻ってくる黄色い謎のキャラクター。可哀想。
最初の方は志麻くんも優しく教えてくれて順調に進んでたけど、今は意味もなくチョキチョキされまくってる。
志麻くんってたぶん慣れた人のことはとことんいじめてくるタイプだ。
時刻は午後3時10分。
約束は3時だったはずだけど、何となく96猫は遅れてくる気がしていたからそんなに気にならない。
やいのやいのと遊んでいると、ようやくピンポンとチャイムが鳴った。
「やーっと96ちゃん来たやん」
「まあ配信自体は20時なんだし。俺出てきますよ」
ゲームの後処理は志麻くんに任せることにして、俺は座っていたソファーから立ち上がる。
コントローラーをテーブルに置いて玄関に行く途中で、もう1回チャイムが鳴った。せっかちかよ。
「はーい」
ここは俺の家ではないけど、一応返事をしながら玄関のドアを開ける。
目に飛び込んできたのは思っていたより低いところにある金髪で、ドアを開いた瞬間俺は思わず呟いた。
「え、ちっさ」
「ねえ初対面1言目でそれ言う！？ちっさ言うな！！」
途端に噛み付いてくる彼女。
金色のサラサラなショートカットで、何となく猫っぽくて可愛い。
「いやごめん。初めましてらすくです」
「初めまして96猫ですー。想像通りのイケメンくんでワシびっくりだわ」
不機嫌そうに頬を膨らませながら褒めてくる96猫。
俺は苦笑いでどーも、とだけ言っておいた。女の人に言われていると思うと何だかむずむずする。
「配信時間までは遊ぼうね！お菓子持ってきたから」
「うん。てか96猫も今日泊まるの？俺さっき志麻くんから今日は泊まっていきなって言われたんだけど」
「まさかぁ。ワシ仮にも女の子。配信終わったら帰りまーす。まーしぃんちから私の家って近いし」
お喋りな彼女の口は閉じることを知らないらしい。
終始喋りながら靴を脱いだ彼女に相槌を打ちつつ、俺たちは2人でリビングへと戻った。
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暁☆(プロフ) - めぞぴあのさん» コメントありがとうございます！頑張って更新します✨️ (7月13日 0時) (
レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
めぞぴあの(プロフ) - ハマりました！続き楽しみです！ (6月29日 21時) (レス) id: 269b094ab0 (このIDを非表示/違反報告)
月 - あの。はい。無事に沼りました。更新、ありがとうございます！ (6月25日 20時) (レス) @page50 id: 910387af12 (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - 月さん» コメントありがとうございます！大手歌い手さんも魅力いっぱいなので、ぜひぜひこの機会に沼にハマっちゃってください〜！ 私の話がきっかけになってくださればとても嬉しいです！ (6月21日 15時) (レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
月 - うわー…。文章力すごすぎません？ これから読んでこの界隈はまりそうです。irisとかはずっと好きなんですけど、大手歌い手さんには手を出してなかったんです。更新、無理のない範囲で頑張ってください！ (6月20日 3時) (レス) id: 910387af12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁☆ | 作成日時：2020年5月6日 22時
