90話 ページ48
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「久しぶりやなぁ、元気だった？」
乱雑にリュックをソファーの足元に置きながら、坂田が首を傾げた。
「久しぶり。元気だよ」
「なんかさぁ、他の奴らはみーんならすくと会ってんのに俺だけ会えてなかったよね？マジで焼肉以来」
確かに言われてみれば、坂田にだけはなかなか会う機会がなかった気がする。
俺も坂田もそんなに遊ぼーって自分から言うタイプじゃないしな。
……そらるさんとかは本当に偶然会っただけなんだけど。
「俺とも今度ご飯行こうね、らすく何が好き？」
「えー、何だろ……何が好きかな…」
パッとは思いつかなくて唸ってみせると、坂田は、ご飯って基本何でも美味しいよね、とズレたことを言ってきた。
まあ否定はしないけど。
「てゆーかうらさんもらすくも来るの早過ぎない？絶対俺が1番だと思ってたのに」
「坂田が1番は流石にねえわ。遅刻常習犯」
「ひど！最近遅刻してへんやん！」
相変わらず仲のいいうらさかの会話を、スマホを見ながら盗み聞きする。
大袈裟に泣き真似をした坂田が、うらさんがいじめてくる！と俺を盾にしてきた。やっぱり年上には思えない。
「あまちゃんまだ来ないし、何か飲む？何がいい？」
ソファーでワイワイ騒いでいると、いつの間にかキッチンにいたまふくんが声をかけてくれる。
お言葉に甘えて珈琲を頼むと、坂田も元気よく俺に続いた。
うらたさんだけは珈琲が苦手だから、ココアとか言っている。
まふくんがえぇめんどくさ、なんて意地悪に返すから、お怒りうらたさんがキッチンに向かっていった。
「……結局今日何するんやろ。らすく知ってる？」
「や、さっきうらたさんに秘密って言われた」
「ええ。うらさんの秘密とか超怖くない？」
だからソファーに取り残された俺と坂田で、のんびり会話を続けることに。
彼との会話はテンポが良くて、自然と笑みが零れる。
坂田の人懐っこさとか話術のおかげなんだろうな、なんてぼんやり思った。
俺は正直人懐っこさもなければ、話すのもそんなに得意ではない。見習わないと。
「……んふ、俺らすくと話すの好きなんだよねぇ。2人で話せてめっちゃ嬉しい」
──と意気込んでいた瞬間に、隣に座った彼はそんなことを言って笑った。
話すのは得意じゃないと思った矢先のその台詞だったから、思わず言葉を失う俺。
自分と話すのが好き、なんて言われて、嬉しくならない人なんていないだろう。
……坂田って何と言うか、すごい人たらしだ。
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暁☆(プロフ) - めぞぴあのさん» コメントありがとうございます！頑張って更新します✨️ (7月13日 0時) (
レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
めぞぴあの(プロフ) - ハマりました！続き楽しみです！ (6月29日 21時) (レス) id: 269b094ab0 (このIDを非表示/違反報告)
月 - あの。はい。無事に沼りました。更新、ありがとうございます！ (6月25日 20時) (レス) @page50 id: 910387af12 (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - 月さん» コメントありがとうございます！大手歌い手さんも魅力いっぱいなので、ぜひぜひこの機会に沼にハマっちゃってください〜！ 私の話がきっかけになってくださればとても嬉しいです！ (6月21日 15時) (レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
月 - うわー…。文章力すごすぎません？ これから読んでこの界隈はまりそうです。irisとかはずっと好きなんですけど、大手歌い手さんには手を出してなかったんです。更新、無理のない範囲で頑張ってください！ (6月20日 3時) (レス) id: 910387af12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁☆ | 作成日時：2020年5月6日 22時
