89話 ページ47
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「いらっしゃいらすくん！」
──とある土曜日の13時過ぎ。
13時半に集合とまふくんに言われていた俺は、かなり時間に余裕を持ってまふくんの家に到着していた。
玄関から出てきたまふくんは動画でよく見るひげマークの黒いマスクをしていて、本当に動画を撮るんだと少しドキドキしてくる。
「早いね。さすが」
「まだ誰も来てないの？」
「ううん、うらたさんはもう来てるよ」
どうやらしっかり者のうらたさんだけはもう到着していて、天月くんと坂田はまだ来ていないらしい。
まあ約束は13時半だし、あと30分弱はあるもんな。
「まふまふー？誰来たの？」
玄関でのんびり話しすぎたせいで、痺れを切らしたせっかちなうらたさんがリビングから出てきた。
俺の姿を視界に入れた途端、満面の笑みを浮かべてくれる。
「よ、久しぶりだな」
「お久しぶりです」
うらたさんとはあの1件──…持ち帰り残業が発生して帰りに迎えにきてもらったとき以来だ。
小さく頭を下げると、うらたさんが俺の持っていたカバンを取り上げる。
そのままリビングに持っていってくれて、さらりとそういうことができるとこすごいよな。
俺とまふくんがうらたさんの後に続いてリビングに入ると、そのタイミングでぴんぽんとチャイムの音が鳴った。
家主であるまふくんが再び玄関へと召喚される。
俺はうらたさんが座っていたソファーにちょっと離れて座って、そろりと辺りを見渡した。人の家って何回来ても緊張する。
「…そういえば俺何も聞いてないんですけど、今日って何するんですか？」
「ん？動画撮影」
「それは知ってるっつーの」
わざとらしくボケをかましてくるうらたさんに突っ込むと、彼はいたずらっぽく微笑んだ。
「みんな揃ってからのお楽しみね」
どうやら教えてくれる気は最初から無かったらしい。
諦めてそうですか、とだけ返すと、今度はうらたさんが俺に質問をしてきた。
「あの後仕事大丈夫だった？」
「ああ、はい。ありがとうございました」
ご飯まで作ってもらっちゃって、と呟くと、うらたさんは優しく微笑んで首を振った。
「別にそれくらい大したことねえよ。またいつでも呼んで」
……うらたさんはたまにお兄ちゃんみたいだ。きっと兄がいたら、こんなかんじなのだろう。
そんな風に穏やかに会話をしていたところで、玄関からまふくんが戻ってきた。
後ろには坂田の姿があり、俺と目が合った瞬間人懐っこい笑みを浮かべてくる。
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暁☆(プロフ) - めぞぴあのさん» コメントありがとうございます！頑張って更新します✨️ (7月13日 0時) (
レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
めぞぴあの(プロフ) - ハマりました！続き楽しみです！ (6月29日 21時) (レス) id: 269b094ab0 (このIDを非表示/違反報告)
月 - あの。はい。無事に沼りました。更新、ありがとうございます！ (6月25日 20時) (レス) @page50 id: 910387af12 (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - 月さん» コメントありがとうございます！大手歌い手さんも魅力いっぱいなので、ぜひぜひこの機会に沼にハマっちゃってください〜！ 私の話がきっかけになってくださればとても嬉しいです！ (6月21日 15時) (レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
月 - うわー…。文章力すごすぎません？ これから読んでこの界隈はまりそうです。irisとかはずっと好きなんですけど、大手歌い手さんには手を出してなかったんです。更新、無理のない範囲で頑張ってください！ (6月20日 3時) (レス) id: 910387af12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁☆ | 作成日時：2020年5月6日 22時
