66話 ページ23
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「でなー、今めっっちゃ嫌いな取引先を俺が任されてんねん。ほんま嫌やぁ、家戻りたないわぁ」
「うわ、頑張れ」
朝ごはんを食べながら、センラくんの仕事の愚痴に適当な相槌を打つ。
センラくんが腕によりをかけて作ってくれた朝ごはんは彼の自信の通りに美味しくて、あっという間に食べれてしまった。
「でもそっか、センラくん住んでるのこっちじゃないもんな。いつ帰るの？」
「お昼済んだらやろうなぁ…嫌やぁらすくんとまたしばらく会えへんやん」
駄々っ子みたいに嫌やぁ、と呟くセンラくん。とても俺の1個上とは思えない。
普段は大人っぽいのに、たまにこうやって子どもっぽくなるのが人気の秘訣なんだろうな。
センラくんは面白いし気も利くし。センラーさんの気持ち、俺も普通にわかるよ。
「別に会おうと思えば会えるだろ。大人なんだから」
食べ終わった食器を重ねながら言うと、センラくんはわざとらしいため息をついた。
「そんくらいわかってるんやけど…気持ち的な問題！」
「子どもかって」
ご飯は作ってもらったのだから、食器洗いくらいは俺がやろう。
そう思って立ち上がると、ちょうどのタイミングでソファーで眠っていた志麻くんが目を覚ました。
「志麻くんおはようさん。よう眠れました？」
「ん。おはよセンラさん、らすく」
「おはようございます」
初対面のときに本名を教えてからも志麻くんは、本当に俺と2人だけのときしか「A」と呼んでこない。
たぶん俺の本名を知っているのは、うらたさんと志麻くんだけだ。
「朝ごはんもう食べちゃったんですけど、志麻くんの分もちゃんとあるで。センラの自信作やからたっぷり味わってください」
ふふん、とドヤ顔で志麻くんを見て、それからキッチンへ向かうセンラくん。
そういえばさっきは特に気にしてなかったけど、センラくんが志麻くんちのキッチンの勝手をわかってるってことは、何度もここに泊まったことがあるのだろうか。
歌い手さんってやっぱり仲良しが多いよな。
「センラさんの手作りなん？じゃあ俺とりあえず顔洗ってくるわー」
寝起きのちょっと掠れた色っぽい声でそう言った志麻くんが、ソファーから立ち上がる。
──…そんな大人っぽくてかっこいい彼の後ろ髪が微妙に跳ねてるのが見えて、思わず笑ってしまったり。
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暁☆(プロフ) - めぞぴあのさん» コメントありがとうございます！頑張って更新します✨️ (7月13日 0時) (
レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
めぞぴあの(プロフ) - ハマりました！続き楽しみです！ (6月29日 21時) (レス) id: 269b094ab0 (このIDを非表示/違反報告)
月 - あの。はい。無事に沼りました。更新、ありがとうございます！ (6月25日 20時) (レス) @page50 id: 910387af12 (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - 月さん» コメントありがとうございます！大手歌い手さんも魅力いっぱいなので、ぜひぜひこの機会に沼にハマっちゃってください〜！ 私の話がきっかけになってくださればとても嬉しいです！ (6月21日 15時) (レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
月 - うわー…。文章力すごすぎません？ これから読んでこの界隈はまりそうです。irisとかはずっと好きなんですけど、大手歌い手さんには手を出してなかったんです。更新、無理のない範囲で頑張ってください！ (6月20日 3時) (レス) id: 910387af12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁☆ | 作成日時：2020年5月6日 22時
