59話 ~shima side~ ページ15
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──その電話がかかってきたのは、96ちゃんを送りとどけてすぐ、車に乗り込んだ瞬間だった。
ゲームに没頭して電話に気付かないことの多い俺。少し大きめに設定された着信音は、狭い車の中ではうるさすぎるくらいだった。
「もしもし志麻です〜なんや？こんな時間に」
『わ、こんばんは志麻くん。センラです』
1コールで出た俺に、少し驚いたような気配がする。
ふんわりはんなりした京都弁で礼儀正しく挨拶を寄越してくるセンラさんに、俺は思わず笑みをこぼした。
「何かあった？今日センラさんお仕事お休みやろ？」
『ふふ、志麻くんってセンラが電話すると最初に絶対何かあったか聞いてくるよなぁ。何もないしお休みですよ』
スマホの向こうでイタズラっぽく笑うセンラさん。しゃーないやろ、センラさんから電話って割と珍しいんや。
『たださっきの配信見てて。らすくんとおるんよね？俺昨日仕事で東京来てそのまま泊まって、今こっちおるんです。らすくんと96ちゃんも一緒に飲みません？』
センラさんからの嬉しいお誘いに、ええよ、と間髪入れずに答える。
「でも96ちゃんは今家まで送ってっちゃったから、らすくと俺しかおらへんけど。てかセンラさんホテルとか大丈夫なの？」
『ホテルは今日の朝チェックアウトしてて、ほんまはこの後終電の新幹線で帰ろうと思ってたんです。でもまだチケット買ってへんし、良かったら泊めてくれへん？』
どうやら突発的に思いたったらしい。
計画的なセンラさんにしては珍しいとも思ったけど、もしかしたらAと飲んでみたかったのかもしれない。
「俺は構わへんよ。今車やし迎え行くわ。俺んちの最寄り駅まで来れる？」
『ほんまですか？ありがとうございます！15分あれば余裕でつくで！』
センラさんの返事に頷いて、俺はチラリと腕時計を見た。
ここから駅までは車でせいぜい5分。駅まで行って、それからゲームでもして待とうか。
「じゃあまたあとでな」
『はーい』
ぷつり、と通話が途切れる。
車の中に沈黙が戻ってきて、俺は少し考えてからLI〇Eを開いた。
Aとのトーク画面を開き、センラさんのことを伝えておく。
それからようやくエンジンをかけ、俺はゆっくりアクセルを踏んだ。
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暁☆(プロフ) - めぞぴあのさん» コメントありがとうございます！頑張って更新します✨️ (7月13日 0時) (
レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
めぞぴあの(プロフ) - ハマりました！続き楽しみです！ (6月29日 21時) (レス) id: 269b094ab0 (このIDを非表示/違反報告)
月 - あの。はい。無事に沼りました。更新、ありがとうございます！ (6月25日 20時) (レス) @page50 id: 910387af12 (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - 月さん» コメントありがとうございます！大手歌い手さんも魅力いっぱいなので、ぜひぜひこの機会に沼にハマっちゃってください〜！ 私の話がきっかけになってくださればとても嬉しいです！ (6月21日 15時) (レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
月 - うわー…。文章力すごすぎません？ これから読んでこの界隈はまりそうです。irisとかはずっと好きなんですけど、大手歌い手さんには手を出してなかったんです。更新、無理のない範囲で頑張ってください！ (6月20日 3時) (レス) id: 910387af12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁☆ | 作成日時：2020年5月6日 22時
