第13幕 地獄の門 ページ14
記憶を取り戻したいのなら、出来るだけ多くの人に頼った方がいい。
そう思って、妙達にAの事を伝えた後。
猿飛は、先程までいたかぶき町の大通りの方に舞い戻ってきた。
すると、尻をさすりながら一人の忍者がこちらに近づいてくる。
言わずと知れた、服部全蔵だ。
「あ!!オイ!!猿飛てめーどこ行ってやがった!!」
「うるさいわね。別にどこでもいいでしょ」
猿飛は面倒臭そうにそう答えた。
この様子からは、普段銀時やAにとる態度は想像できない。
服部のこめかみはピクピクと痙攣する。
「さっきはよくも・・・つーか、あの腐れ天パどこ行った!!
アイツ俺のジャンプ盗んでいきやがっ・・・・・・!?」
刹那、服部の表情が強張った。
猿飛の後ろから突如現れた人影。
顔は見えない。
性別さえ分からない。
辻斬り・・・だろうか。
このような真昼間から?
曖昧な中、確かに目に映るのは、その人影がもつ禍々しい色をした刀。
それは、猿飛に向かって大きく振りかぶられ・・・。
「猿飛!!」
服部の声が響く。
同時に、ガキィィィンとした金属音が彼の耳を貫いた。
目の前にいる猿飛の眼鏡の奥の瞳が、鋭く光る。
手には、クナイが二本握られていた。
これで刀を防いだのだ。
服部のような強者でなければ、恐らくその動きは捉えられなかっただろう。
「はぁぁぁ!!!」
猿飛はそのまま跳躍して、辻斬りの頭を横蹴りにする。
ズザザッと砂を擦りながら、辻斬りは勢いよく地面に倒れ伏した。
これで、暫くは動けないはずだ。
服部は相変わらず尻を抑えながら辻斬りに近づき、訝しげにその姿を見下ろす。
「何だ、コイツ?妙な刀を持ってんな」
「そうね・・・・」
何となく興味をそそられて、服部が刀に触れようとしたその時。
ピクリと、辻斬りの身体が動く。
服部は露骨に舌を打った。
「・・・チッ・・ちゃんと気絶させとけ。コイツまだ意識が・・・・」
「おかしいわね・・。それじゃ、もう一発・・・」
そう言って、猿飛がクナイを構えたその時。
「な・・・何だコイツら・・・うわァァァァァ!!!」
「誰か!!誰か助けて!!」
「建物の中に逃げろ!!早く!!」
至る所から発生する悲鳴、悲鳴、悲鳴・・・。
「・・・っ・・!!何だ!?」
服部が驚いて辺りを見回すと同時に、後ろから何かが動く気配がする。
そして、先程まで倒れていた辻斬りが再び彼らに襲い掛かった。
「クソッ!!」
宙に血が舞い上がった。
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なーさん(プロフ) - テスト頑張ってください!! (2014年11月16日 18時) (レス) id: d351fb8f9b (このIDを非表示/違反報告)
List(プロフ) - 頑張ってください!!いい結果待ってます!!^^ (2014年11月16日 18時) (レス) id: 03b1c2db39 (このIDを非表示/違反報告)
声優志望の塊 - テスト頑張って下さい!!私も期末テストがァァァ…(汗)お互い頑張りましょう!! (2014年11月16日 16時) (レス) id: 6657ffd95b (このIDを非表示/違反報告)
リア - アニさん» 春雨は一応出てくる予定です!!メインではないので、申し訳程度ですが・・・・・。楽しみにしていてください!! (2014年11月16日 14時) (レス) id: d14a04e072 (このIDを非表示/違反報告)
アニ - 御返事ありがとうございます!紫京登場しましたけど、春雨がでてくるのでしょうか?p (2014年11月9日 14時) (レス) id: a3f197bbbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リア | 作成日時:2014年9月18日 20時