第一章 ページ15
そろそろ、霜月くんの誕生日が近づいてきた。
1ヶ月のというのは案外早く来るもので、卒業もきっとあっとゆうまに来て終わるんやろうなぁ。
プレゼント、どうしようかな…。
いつも飲んでいるミルクティーも、いつの間にかすっかり冷めてしまい、暖かさを感じない。
腕時計を確認するため、コートから少し腕を出すと、ひんやりとした風邪が入り込み、ブルっと震えた。
時計は電車の来る時間を指してたから、わたしは残りのミルクティーを飲み干した。
クリスマスには奈央といつもみたいにクリスマスパーティーをするか、霜月くんとクリスマスパーティーをするか、みんなでわいわいクリスマスパーティーをするのか、まだわからへんけど、わたし的には霜月くんとクリスマスパーティーをしたいなぁと思ってて、最近は霜月くんとしたいことを妄想してしまい、気持ち悪いなぁと自分に突っ込んでしまう。
なんでやねん!とまた自分に突っこんでいると、電車が来た。相変わらず通勤ラッシュなのか、人が多くて困る。リュックサックとカバンが引っかかったり、人と人がぶつかって、地味に痛い時もあったりするし、今の時期だと髪に静電気が来るから。
髪の毛、また切っちゃおうかな。でも、霜月くんがロングヘア派だった場合、ミディアムのわたしは、ミディアムヘアの長さ、もしくは言葉がわからない男子から見れば、ロングヘアの場合もあるわけで…。かといって、好きな人にどんな髪型が好きとか聞きづらいからなぁ。
最近わたしは電車の中で考え事ばかりしているみたいだ。特に霜月くん関連。
というか、霜月くんしかないんじゃないか?
わたしの世界は霜月くんを中心に回っていて、霜月くんで世界が出来始めているのかもしれない。凄く小さな世界やな。
でも多分、その小さい世界の中にも奈央は居るんだろうな。奈央と霜月くんはわたしにとって、大切な人になるんだろうな…別々の意味で。
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作者名:ラスカル | 作成日時:2015年10月23日 18時