魔法使い【wrwrd】 (ページ5)

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episode1/少年ut ページ5

1.少年ut

｢…？お嬢さん、どうして涙なんか流してるん？｣
｢ﾋｯｸﾞﾋｸﾞｯあのね、友達と喧嘩したの。仲直りしたいけど…｣

2つ結びの女の子が公園の砂場で涙を流していた

僕は泣いてる子をほっとけない。いや、ほっときたくない

だって＿＿

昔のこと
まだ少年鬱が物心付いてから間もない頃

｢うわぁ〜んお兄ちゃんが、私のスコップとる〜！｣

そう泣く女の子。

僕はただ泣いてる人…としか認識が出来なかった

それからお兄ちゃんと思しき影が女の子に近づく

｢うるさいなぁ…いいじゃないか｣

そうしてその女の子を飛ばす兄

｢は？｣

思わず声が出た。
僕にはお姉ちゃんやお兄ちゃんは居ないし妹や弟も居ない

でも年上が年下に手を挙げることはおかしい。

飛ばされた女の子は砂場の囲いで頭を打ち気絶していた
打ちどころが悪ければ死んでいただろう

それ以来泣いている子をほっといていると死にかける、死んでしまうのではと思い声をかけずにはいられないのだ

｢へぇー何があったん？｣
｢悪気はないんだけど友達の大切なものを壊しちゃったの。謝ったんだけど許してくれなかった。私も許せないかもしれない。でも…仲直りしたい｣
｢ほならさ＿＿＿＿｣