8話 秘密 ページ9
Aside
立ち上がり土井先生について行こうとするとすれ違いざまに強面の年配の教師と目が合った。
「………。」
あれ?え?な、何よその顔。
めっちゃ気まずそうな顔をして目を逸らされた。
なんか、私を見た途端急に顔色が悪くなったし……。何なんだ?私なんかしちゃった?
土井先生について行き学園長先生の部屋から離れたところでそれとなく聞いてみた。
「あの、さっきすれ違った先生……。」
「?」
「年配で、強面の」
「木下先生のことか」
「木下先生……。」
何となく聞き覚えのある名だ。
この学園に来てからずっとそうなのだがこの学園は妙な感じがする。実家のような安心感というか……いや実家では無いんだけど。どこか懐かしい感じ。
「木下先生がどうかしたのか?」
「い、いえただすれ違う時に気まずそうな顔をされてたから私なんかしちゃったかな……って。」
「あー……そ、それは……。」
「やっぱり私なんかしちゃってました?なら遠慮なく言ってください!私、そういうの意外と真摯に受け止めるタイプですよ!」
「あぁ、いや。そうじゃない!Aが悪い訳では無いんだ。」
「じゃあ、なんで………。」
「きっと、体調が悪かったんじゃないか?それでたまたま顔色が悪くてそういう風に見えただけだろ」
「そ、そうですかね……。」
「あぁ。あ、ついた。ここが君の部屋だ。」
「………!綺麗〜!」
その部屋は当分使われていないようだったがとても片付いていて綺麗な部屋だった。
「本当にここに住んでいいんですか!?」
「あぁ、勿論ちゃんと事務員としての仕事をしながらだぞ。仕事内容については明日のお昼頃に事務員の小松田くんが迎えに来ると思うから彼から聞いてくれ」
「分かりました。」
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「半助、あのことは……。」
「勿論言ってません。」
「あぁ、もし言うとしてもあの娘が間者でないことが確実になったら、そして事実を受け止める程であることが確認できてからにしよう」
「ですね。」
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あい(プロフ) - これ面白いです!! 夢主ちゃん可愛い♡ 続き待ってます (2022年4月12日 8時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飴松 | 作成日時:2022年2月14日 0時