九尾君 バックハグ ページ25
友達「Aちゃんなんて、もう知らないっ！！！」
ある日の夕方。
友達は私に踵を返して走って行ってしまった。
A「ま、待って...！」
力なく叫んでみるが、声は届かなかった。
...友達と、大喧嘩をした。
全て、私のせいだ...。
私が、友達を傷つけてしまった...。
A「う、うぅっ...。」
大粒の涙が止めどなく溢れてくる。
嗚咽が漏れる。
友達と喧嘩したことなんて、滅多になかった。
だからこそ、突き放された時の悲壮感は大きいものだ。
手のひらで無造作に涙を拭うが、次から次へと出てくる涙に、その行為は意味を成さない。
壮大な悲しみに暮れていると。
ふわっ...
優しい香りのする何かが、後ろから私を包み込んだ。
A「？！」
情けない顔をしているのにも関わらず、反射的に後ろを向いてしまう。
九尾「やっほー、Aちゃん。」
美しく微笑んだ九尾君が、私を抱きしめていた。
A「九尾…君…？」
九尾君の顔を見たら、なんか落ち着いてきた。
今度は、自分の指で涙を掬いとる。
九尾「落ち着いた？」
後ろから、私を抱きしめたまま、九尾君が聞いてくる。
普段なら、こんなイケメンに抱きしめられたままの状態なんてすぐブッ倒れそうだけど。
今は、もうちょっとこのままで居たい。
この、落ち着く、場所に…。
九尾「いいよ。」
心で考えてたことに返答されるかのように言われる。
A「えっ、なんで…」
九尾「今、もう少しこのままで居たい、って思わなかった？」
…読まれてる。
A「思い…ました。」
さっきまですっごい泣いてたからか思うように声が出ず、途切れ途切れに話す。
九尾「うん、いいよ。僕はいつでもAちゃんの味方だから。」
今度は、また別の涙が零れてきそうだ。
いつも少し残念なところもある、訳ありなイケメンの九尾君が、すっごいイケメンに見えてきた。
イケメンにかけられたい言葉ランキング上位の言葉を人生でイケメンから言われるなんて。
それに、そういうの抜きでもすごく嬉しい。
私の、味方。
とても、安心する言葉だ。
A「九尾君、ありがとうございます。」
九尾「うん。」
あぁ、九尾君はさすが過ぎる。
こうやって、そっとしておいて欲しい時の対処法も心得ている。
永遠に、このままで居たい。
でも、それは無理だから。
いま、この瞬間だけでもいい。
この、私の居場所の暖かさに、ひたっていたいと思えるひとときだった。
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咲代(プロフ) - らるこさん» 書けるかどうか、保証は全くできませんが、それでもよければ……といった感じです。 曖昧な返答しかできず申し訳ございません……！ (2023年2月18日 22時) (
レス) id: 3080073bcd (このIDを非表示/違反報告)
らるこ(プロフ) - 今リクエスト受け付けてますか？ (2023年2月18日 11時) (レス) id: bfd6a96e81 (このIDを非表示/違反報告)
咲代(プロフ) - はなねさん» わー！リクエストありがとうございます！！最近更新出来ていなかったので上手く書けるかは分かりませんが頑張ります！気長にお待ち下さい〜 (2022年3月24日 8時) (レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
はなね - リクなんですけど、ワイルドボーイとキスしないと出られない部屋的なのお願いします。！ (2022年3月23日 23時) (レス) id: 14c492ea3a (このIDを非表示/違反報告)
広美(プロフ) - 咲代さん» 久しぶりの更新を頑張ってくださいね！応援しているのでこの作品が続編に行くことを願っています♪ (2021年5月2日 14時) (レス) id: 92bb233a42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲代 | 作成日時：2020年10月11日 10時
