4話 ページ5
A「あっ、落としたシャーペンを探していたのですが...、す、すぐっ、帰ります！すみませんでした...！！！」
誰もいないこんな時間に探しているシャーペンと言うことは、大切なものなのだろう。
などと考えていたら、彼女は背を向けて行ってしまった。
ラント「あっ、おい！」
私は彼女を呼び止めたが、気づいていない様だ。
彼女は走り出した。
しかし、彼女は大切なシャーペンを探していたようだったし、私が届けてやらなければいけない気がした。
だから、せめて名前だけは聞いておきたかった。
ラント「廊下は走るな！少し待て！」
少し声を荒げて言った。さすがに気づいた様だ。
A「あっ、ごめんなさい！」
彼女は硬直した。それはもう漫画だったらビシィィッ！と効果音が入りそうな程綺麗に硬直した。
ラント「...君は、私と同じで一年だろう？名前を教えて欲しい。」
会話をするなら離れている彼女の方に近づく必要があるだろうと思い歩きながらそう言った。
のだが...私に威圧感を覚えてしまったのだろうか。とてつもなく硬直したままでいる。
...もう少しラフに話しかける事が出来るようにならなければ。
A「えっ、あっ、小鳥遊、A、ですっ！」
シンプルにいい名前だな、と思った。響きがいい。
...まぁ口には出さなかったが。
彼女の様子を見るに、私が怒っているとでも思ったのだろうか？ありえないくらいにあたふたしている。
ラント「...そんなに、私が怖いか？」
A「へっ？」
何故こんな質問をしてしまったのだ私は。
気がついたら口に出していた。
名前さえ聞ければよかったものを...
心というのはいつも余計なことをさせる。
だが、私を怖がっているようだし、そのまま怖がられていては今後に支障が出たりすることもありえる。
それに...怖がられるのは少し悲しい。
A「そ、そんなことないですっ！ぶつかってしまって、怒ってるのかな...って、思って...。」
ラント「...そうか。」
要するに、短気な人に見えて怖がっていたということか？
すると彼女は悲しそうな顔をした気がした。なぜだろう。
ラント「引き止めてしまってすまない。先程も言ったが、最終下校時刻はとうに過ぎている。早く帰るべきだ。」
とにかく彼女をこれ以上引き止めるわけにはいかない。
A「あっ、すみません！失礼しました！」
彼女は去っていった。
私は、今までに経験した事のない、不思議な感覚を彼女から感じた。
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咲代(プロフ) - 蘭さん» ありがとうございます！！！！更新待ってくれてたんですか！？感謝でしかないです...！！これからもよろしくお願いします！！ (2020年12月4日 17時) (
レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 更新待ってました！テストお疲れ様です(*^^*)またお話めっちゃ楽しみにしています！！ (2020年12月4日 13時) (レス) id: abaf78baee (このIDを非表示/違反報告)
咲代(プロフ) - 蘭さん» よかったです〜！！ありがとうございます！更新頑張りまっす！！ (2020年11月13日 6時) (レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 凄く面白いです！ラントくん好きなので、とてもありがたいです！！これからも更新待ってます！！ (2020年11月13日 2時) (レス) id: abaf78baee (このIDを非表示/違反報告)
咲代(プロフ) - 花音さん» 初めまして〜！！ありがとうございます！！嬉しいです！！！！！応援よろしくお願いします！ (2020年11月11日 6時) (レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
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