砂糖で塩。

めずらしい ページ6

俺とAが帰ってくる順番は日によって違う。


俺が忙しい時はAが先に帰ってくるが、Aがカフェの掃除当番だったりする時は俺が先に帰ってくる。




今日は俺が先だったららしい。




Aを待ちながらテレビを見ていたら、扉の音がした。




WZ「おかえり〜、遅かったな」




そうリビングで言うと、




「ただいま、」




いつもならうるさいくらいのでかい声が帰ってくるのに今日はなんだか元気がない。


朝は元気だったのに。




WZ「なんかあったのか？」



不思議に思い尋ねてみると、




「今日、嫌なことがあったの。」



そう言うと続けて



「閉店時間なのに長く居座ってるお客さんがいて、時間だから帰ってもらおうとしても全然帰ってくれないし、むしろ逆ギレされてすごいムカついた。」





これは結構怒ってるな。


普段うるさいが他人をあまり悪く言わないし態度に出さないAがここまで感情を露わにしている。



「ねぇ、ジフナ」





WZ「ん？」






「癒してほしい」






そう言われたので抱きしめて背中をさすってやった。




WZ「大丈夫。Aは頑張ってるよ。嫌なことがあっても俺がいるからいつでも癒してあげるよ。」






そんな普段は言わないようなことを言ってあげると満足したのかふにゃふにゃな声で笑いながら




「ありがとう。」





と言った。



その後も数分抱き合い満足したのか俺から離れると、




「お腹すいた〜！！今日の晩御飯どうする〜？」




そう俺に笑いかけいつもの元気なAに戻った。やはりやかましいがこっちの方がAらしいくて、俺は好きだなと感じる。

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