ハイキュー 能力が診える彼女は9

332話　イライラする2人 ページ30

『…おっ』

Aはさきほど日向がブロックで止められていたものの、上手くシンクロ攻撃に紛れて伊達工に一瞬の驚きを感じさせてやっと1セットとった

『伊達工って…日向に超速攻を決められても、それはそれと割り切ってるところがやっぱすごいなぁ…』

伊達工のブロックは誰もが見ても圧巻といえるものだった。伊達工はブロックが強いからといって、全部を止めようとしてるわけじゃなく、どシャットじゃなくても、あらゆる攻撃に2枚はつき日向の速攻にも対応はできている。

ほかにもコースを絞ればフロアディフェンスもおり3年がいなくとも伊達工は鉄壁といえる状態になっていた

「試合後半、疲れてきた日向を満を持してどシャット！烏野には打つ手なし。伊達工の超理想的なストーリー！」

「お前、どっちの味方だー」

『悪役がいるんだけど…』

次のセットも日向の紛れる行動が上手くいき点数が少しずつ入っていた。それはそうださきほどまで暴れまわってたやつが急におかしくなっているのだから


『けど…普通だけじゃないのがあの変人の武器なんだよなぁ』

速攻の数が少なくなった瞬間、日向が前に飛び出しマイナス・テンポで決めてきており。青根以外は誰も動けずにいた

『日向って本当にイライラする相手ですよねぇ。どこに来るんだろ？どのタイミングで来るんだ？って…そのうえどこにあげるか分からない影山とくるから…日向は自由に動けて打てる。本当、マイナス・テンポってうざったらしい』

「Aちゃん、それどっちの味方？」


だかれどもその攻撃はさすがに…というわけで月島が限界を超えてきていた。日向は昼飯を食べれば動ける…とのことらしい。その疲れもあるのか田中さんは上手く決めれずにいた

『おぉ…今のクロスだと思った』

「すげぇいいストレートでしたよ」

「おぉ〜！影山は「はげまし」を覚えた」

「いや。今のは励ましじゃなくて…マジのやつだと思うぞ」

『(マジで言えるっていうのが…本当に嬉しい限り)…ん？』

Aは少し嬉しそうに影山を見ていると謎の気配がベンチから聞こえて、見るとその先にはサーブを打ちたがっている山口がいた

『コーチ…あれ』

「あいつ…本当に肝が据わったな…。ふっ。勝負する準備が出来てるヤツは、本当に頼もしいよ。でも…木下！」

呼ばれたのは打ちたがっていた山口、ではなく後ろに隠れていた最近サーブの精度を上げている木下だった

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