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190話 女王 ページ45

ブラジル戦が終わった次の日。

監督から意外な言葉が出た。

みんなに

このままじゃ勝てないと

直接言った。

「今の日本じゃイタリアには

勝てないということです」

「イタリア代表

ガーディアンズオブクイーンは

その名の通り女王を守護する

者たちで構成された

チームなんです」

「彼らが絶対の服従をもって

守っている女王さんの名前は、

イリーナ。

これは怖い人でしてね〜」

『怖いってどういうことですか』

「その女王さんこそが

オリオンの闇を生み出した

張本人、オリオンの

真の支配者なんです」

「「『え!』」」

「今は意外なことに

女王さんは意識高い系女子でしてね

気に入らないものは徹底的に排除!

排除!排除!

かといえ私も排除された

ねずみの一匹なんです」

「それが10年前

親分がオリオンの悪事を

暴こうとして逆に

サッカー界から追放された事件。

というわけです」

そういえば新条さんも

言ってたな。そんなこと

「イリーナ。

ベルナルド・ギリカナンの

さらに後ろにそんな

黒幕がいたとは」

「まぁ、彼女にとっては

私との因縁なんて

餃子を蒸すか焼くくらい

どうでもいいなんでしょうけどね」

その時の監督の顔は

少し悲しい目に見えた。

だけど子分君がぼけて

話し始めた。

『‥‥はぁ(-_-;)

監督、やっぱり

知ってるんじゃないですか』

「あ、そうですよ。

今までさんざんすっとぼけてた

くせに!」

「私すっとぼけてましたか?

チョットソノアタリノキオクガ」

「めちゃくちゃすっとぼけてる!」

「まぁまぁそれよりも

今はなした通り我々のサッカーを

守るために本当の敵は

その怖い女王さんイリーナなのですよ」

『イタリアはその

イリーナ直属のチーム

ってことか』

「それが一筋縄では

行かない理由ですね」

そうだね、

色々作戦も考えなきゃ。

灰崎君がどうすればいいかと

聞くと監督は笑った

「ラストリゾートです」

…っ、ここで

ラストリゾートを

「イタリアの恐ろしいところは

日本を潰すためにカスタマイズ

されたということ。

おそらく今までのこっちのデータは

完璧に分析され研究しつく

されているでしょう」

‥‥まずい‥‥。

となると練習風景の

まとめが入ってた奴が

取られたってことだよね…

あの機会に‥‥

研究しつくしたデータじゃないだけ

なんて‥‥っ。

それ以上聞くのが怖かった。

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作者名:reichan | 作者ホームページ:http://kurakura.raraya  
作成日時:2019年11月3日 22時

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