164話 ギリカナン兄弟 ページ19
「大丈夫？歩ける？」
『あ、あのフロイ君。
私すんなり廊下なんて歩いていいのかな』
「うーん、兄さんに言われたからさ。
仕方ないんだ」
『え‥』
そう、私が起きた後、
飲み物などをもらい
今こうして廊下を歩いている、いいの？
「さて…、ここにいればいいよ。
僕も一緒にいるし」
見たところ…どう見ても…
大きなテレビ、広い机、
綺麗なソファ…絶対
偉い人の部屋だよね…
理事長の部屋に似てるし。
『ここって…』
「ん？兄さんの部屋だよ」
ですよね…さすが兄弟…。
すると入り口ではなく、奥の扉が開いた。
「あ、兄さん」
そう…、フロイ君のお兄さん、
ベルナルドさんだった。
「よく来たな」
『あ、はぁ…』
「フロイに見張りを頼んでおいて正解だったな」
「見張りなんてやめてよ〜
僕は彼女といたかったからさ」
『ふ、フロイ君。近いっ』
「そうかい？」
この空気…どう対応すればいいの！？
「まぁいい…調子はどうだい。フロイ」
「日本戦に向けて順調に仕上がっていますよ」
「そうか…、ではオリオンの力を使え。
お前にこれを渡す。
そこの娘からとったデータだ、
その内の1つだ」
っ…さっきまで普通に話したけど…、
やっぱりこの人はオリオン財団、
敵の理事長なんだ…。
「え？」
「ロシアの勝利を確実なものにするためだ」
「兄さん、アメリカ戦では、
兄さんに譲ったはずです」
譲る？…どういうこと
「心配はいりませんよ、
我々ロシアは必ず日本に勝つ」
ここに日本のマネージャーいるんですけど
「だから、これはいりません。
いつも通り、自由にやらせてください」
フロイ君はベルナルドさんの机の上に
メモリーデータを置いた。
「失礼します。じゃあね
A(チュッ(^^♪」
『なぁ！//』
頬にキス…外国人…恐ろしい‥///
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作者名：reichan | 作者ホームページ：http://kurakura.raraya
作成日時：2019年11月3日 22時
