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phone up_△ ページ10
飛貴 side
美「飛貴、私に恋を教えてくれませんか？」
美緒ちゃんに言われたその一言が学校に来てもまだグルグルと頭の中を回っている。
あの後、俺はすぐに返事は出来なくて固まってしまった。
それに対して美緒ちゃんは一瞬、悲しそうな顔をして「返事は今度聞かせてね」と言って帰ってしまった。
別に俺が美緒ちゃんと付き合うつもりがないなんて事はサラサラなくて、ただ自分がまさか美緒ちゃんに選んでもらえるなんて思ってなくてフリーズしてしまっただけだ。
今すぐにでも美緒ちゃんに返事をしたいが、LINEで返事をするのはせっかく直接言ってくれた美緒ちゃんに失礼な気もする。
こんなことを相談なんて誰にも出来なくて、結局昨日帰った後、一睡もできなかった。
モ「おい、浮所」
浮「ん？」
モ「どうしたよ、お前」
浮「何が？」
モ「いつも自習できないからって授業は誰よりも真面目に聞いてるお前が、教科書も出さずにボーッとしてたから先生も注意出来てなかったぞ」
浮「え！今、何時？」
モ「はぁ？昼休みだよ。つっても、あと15分で終わるけど」
浮「ありがと！」
電話で返事すれば、メッセージよりかはマシなはずだ。
美緒ちゃんは今大学にいるはずだけど、俺が昼休みの時間は美緒ちゃんも昼休みだから出てくれるはず。
俺は旧校舎に走った。
．
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作者名：m9 | 作成日時：2022年3月2日 17時
