俳優としての覚悟_■ ページ23
真緒 side
優斗との電話から約3日後、私は控え室でダウンしていた。
帰りの飛行機が気流に巻き込まれ、物凄く揺れたからだ。
あと2回は往復が決まっているのに、飛行機になんだか嫌なイメージがついてしまった。
世「真緒さーん！」
世尾さんが私の名前を呼びながら、走ってくる。
いつもなら私も立ち上がって世尾さんの方に向かうが、今日は無理だ。
世「真緒さん、ライブ前で申し訳ないんですけど、至急返事をしないといけないオファーがありまして」
S「はいはい」
仕事の話なので、さすがに私は体を起こした。
世「まず、BOUCHERONのグローバルアンバサダーの話が来てます」
S「え、どういうこと？」
今はアクセサリーもGUCCIを身につけているが、それは契約じゃないってこと？
世「今、真緒さんは化粧品がYSL、服とバッグ、サングラス、帽子などがGUCCIと契約していますので、ジュエリーがBOUCHERONとなります」
S「なるほど、了解です。受けてください」
世「承知しました」
それにしても、頭痛いな。
開演まで2時間を切ったのに、これはヤバイな。
さすがに、鎮痛剤飲むか。
S「慎ちゃーん、カバン取ってー」
森「はいはーい」
カバンを受け取り、ゴソゴソと薬が入ってるポーチを探す。
一瞬、ニューヨークに忘れてきたかと思ったが、飛行機の中でピルを飲んだのでそんなことは絶対にない。
あった。
周りを見渡して水を探していると、北斗がペットボトルを渡してきて、そのまま横に座った。
S「ありがと」
松「うん」
．
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作者名：m9 | 作成日時：2022年3月2日 17時
