HiHiの紅一点と美 少年の紅一点は双子なんですっ!?#3

そりゃ恋愛くらいするし、秘密くらいある_■ ページ1

紫耀 side




真緒を美緒ちゃんの家に迎えに行くと、真緒の佇(たたず)まいというか雰囲気はいつもと変わらなかった。

撮影の時もそうだったけど、言葉では心配と言っていても、仕事ぶり、監督をはじめとするスタッフさんたちや共演者の皆さんに対しての態度はいつも通りで、プロだなぁ、と思った。

それにひきかえ、後ろのじーこは真緒と話したそうにソワソワしている。



H「紫耀、右だよ」


平「あ、うん」



運転中に考え事をしていると、俺は道を間違えるらしい。
危うく真緒の家を通り過ぎるところだった。


真緒の住んでいるマンションの駐車場に車を停(と)めると、もちろん3人でマンションに入った。


部屋に入ると、俺はL字型のソファの定位置に寝転んだ。

真緒はキッチンから飲みものを取って来た。

じーこだけが未(いま)だにつっ立っている。



H「むむくん、座らないの？」


向「そ、そうやな」



じーこは、廉がいなくてもいつもと同じ、俺とは反対の真緒の隣に座った。



向「……なぁ、真緒」


H「なーにー、どうしたのー？」



じーこが珍しく真剣な顔をして真緒の方に体ごと直った。



向「アイツのことはもうええんか？」


H「アイツって……あぁ、美緒が入所した時にキッパリと

向「俺はそれでえぇんか、って言ってんねん！今回のこともそうや！いっつも、損してるのは真緒や！」


H「損って……」


向「それに、アイツはまだ真緒のこと想ってるんよ？」


H「……」


向「真緒はどうやねん！美緒ちゃんを理由にいつまでも逃げるんやない。そんな白黒ついてないまま、また夏に会うんか？」


H「……そ、うだよね」



俺は正直言って2人の話に全くついていけずに、静観してるしかなかった。





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