可愛い君が愛おしい！！！ (ページ2)

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episode2 ページ2

△ A

キーンコーンカーンコーン

『ふぁ…やっと終わったよ、、やっぱり現文はねむくなるなぁ、、』

4限の現代文が終わったあと、今日家に帰ってからどこを復習するか軽く考えていた。

昼休みが始まってすぐなのでまだお昼ご飯を食べてる人はいないみたいだ。

道宮「澤村ー！」
澤村「おおなに道宮」
道宮「これ、運動部壮行式のプログラム。
バレー部5番目」
澤村「サンキュー」

そんな声が廊下の方から聞こえてくる。

あぁ、そっか。澤村たちは壮行式があるのか。
もう受験が近いのに大変だな。

ぼーっと窓の外を眺める。

もうそろインターハイ予選か。

時間が経つのはほんと早いなぁ。

実を言うと私も昔はバレー部に入っていた。
高校2年の春高まで。
でも、色んな理由が重なって辞めちゃったんだよね。

理由聞かれたけど、曖昧にしちゃって…結局、逃げるように退部してきたのだ。
澤村たちは優しいから、特に詮索はしないでくれたけど。

バレー部で話したり、勉強したり、ボール拾ったり、スポドリ作ったり…したいなぁ。

『ばっ、何言ってんの私。』

自分から抜けたのに。図々しい。

あー、やめやめ。学食行こ。

そう思って教室を出る。

澤村と道宮ちゃんが楽しそうに話してるのを横目で見ながら、1人寂しく教室を出る。

澤村「あっ、A…」

澤村が私の名前を呼んでいるのを、何となく無視してしまった。
こういう瞬間に、私はバレー部を失うと同時に
仲間も失ったんだなって実感するからやめて欲しい。

さっさと忘れてくれればいいのに。

『潔子…いるかな。』

潔子だけは失わずに仲良くしてるけどね。

□ 中庭

学食でパンを買ってから、いつもの中庭に行く。

『あっ、いたいた潔子～！！』

清水「A。まってたよ。」

『うへぇ、またせちゃった？めんごめんご！』

清水「全然いいよ。それじゃあ食べようか。」

『うん！』

2人で「いただきます。」と挨拶をしてから、のどかな中庭を見ながら買ってきたカレーパンを口に含む。

『なんかさぁ… 受験って大変だよね。ほんと。』

清水「どうしたの？急に。」

『いやさ、勉強自体ももちろん大変なんだけど
それに比例してストレスも溜まるじゃん？ネガティブ思考どっかいけー！って笑』

清水『たしかに笑たまには息抜きもいるかもね。』

息抜き、ね。
そんなもの、必要ないかな。

その言葉は、グッとのみ飲んだ。