118話 ▽ ページ26
剛典side
ついさっき亜嵐が担当していた患者さんが亡くなったと連絡が入った。
コーヒーでも入れといてあげようと思い、準備していたら医局に亜嵐が帰ってきた。
コーヒーを渡してもずっと下を向いたままで、全身に力が入っている
亜嵐は医者の中でも人一倍患者さんに親身だ。
患者さんに近い分、感情移入しやすい。
そんな亜嵐に俺は昔、もっと患者さんと距離をとれと言った。
でも亜嵐は、自分のやり方を変えず、亜嵐なりのやり方で患者さんと接していった。
最近では、患者さんと距離は近くても、感情移入することはあまりなくなった。
でも、今回はこの患者さんには小さい子供さんがいて、亜嵐も結構思い入れの強い患者さんだから相当辛い思いをしていると思う。
岩「....亜嵐?我慢はしなくてもいいんだぞ?」
思わず俺は亜嵐に声をかけ、全身に入っている力を和らげるように優しく背中を撫でた。
亜「....岩ちゃん....グス」
そう言って亜嵐は肩を揺らし泣き始めた
岩「久しぶりに亜嵐から岩ちゃんって言われたわ笑
亜嵐、よく頑張ったな。」
岩ちゃんって言う呼び方は、俺らがまだ子供で上下関係もなんもない時の呼び方。
亜嵐は昔から7人の中で誰よりも責任感があり、誰に対してもに優しかった。
優しすぎて、自分の感情を押し殺してまで他人に親切にするなんて、亜嵐にとっては日常茶飯事
だから、少し歳の離れた俺に甘えたいって思った時でも、すぐ甘えたがる年下組にすぐ譲って、いつもの笑顔で「俺は大丈夫!」って言うのは昔っから変わらない。
こうやって、俺の胸に顔を埋めて泣いてる亜嵐を慰めていると、6人がいない時を見計らって俺のとこに来て甘えて来たのを思い出すな〜
亜嵐は子供に戻ったかのように、俺の胸に顔を埋め涙が枯れるまで泣き続けた。
岩「亜嵐?少しは落ち着いた?」
亜「....ウゥ....グスッ....ヒック(泣」
岩「亜嵐はよくやった。だから、もう泣くのおしまいにしよ?」
亜嵐の体調次第でAの所に行くように言おうと思ってたけど、今日は流石に無理だ。
泣きすぎて嗚咽も出てきてるし、よっぽど今回は辛かったんだな
あ、、
もうこんな時間か。。
今日は仮眠室で寝かせるか〜
でもこの状態の亜嵐を1人っきりにして仮眠室で寝かせるのは少し心配、、
俺、今日夜勤だから一緒に寝てあげられないんだよな〜
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雨宮梨愛(プロフ) - 続き見たいです。待ってます! (2023年3月21日 21時) (レス) @page29 id: f058b2b6d6 (このIDを非表示/違反報告)
alice(プロフ) - 更新待ってます (2022年7月4日 21時) (レス) id: a80118f41e (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続きもう書かないんですか? (2021年12月30日 3時) (レス) @page29 id: 1a8a7fd8f9 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2021年12月6日 3時) (レス) @page29 id: 726cdd97d8 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き気になる(T_T) (2021年11月29日 3時) (レス) @page29 id: 3a157f5579 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ララ | 作成日時:2020年5月25日 8時