35歳、初恋。＜SN＞ (ページ9)

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2人きりページ9

「…ごめん和。
側にいてやりたいけど今から俺でるから…
雅紀、呼び戻したからベッドにいて？

…櫻井先生、申し訳ないんですけど、雅紀が来るまでいてください。和は今ちょっと…歩けないので。」

「じゅんくん、僕歩ける…」「和は黙ってて。」

「二宮、大丈夫だから。」

突然な展開に驚く。
やっぱり仕事なのかな…

あの松本グループといえば、日本でも有数の会社だし。ホテルに旅館に、食品関係、なんかの遊園地もあったっけ…

…多岐に渡りすぎてもはや何なのか分からないけど。

とりあえず、驚きつつも頷くと

「…ただ、和に手出したら…

…殺す。」

低いトーンで放たれた言葉。
そのあまりの迫力に、固まる。

…マジで、殺されそうだ

俺が何も言えない内に二宮を寝室へと抱えていくと、本当に出ていってしまった。

「…相葉が来るまでの間、俺が看病した方が、いいよな…」

でも、近付いたら松本さんがキレそう…な気もするけどほっとくのも…

よくわかんないけど、歩けないくらい体調悪いみたいだし。

「二宮？入るよ…？？」

2人が消えていった部屋の前で、おそるおそるノックしてみる。

…が、返事がない。
え、なに？寝てる…？もしかして倒れてるとか…

「失礼します…櫻井です。二宮、大丈夫か…

……もう寝てる。」

ホテルみたいなベッドルームで、ど真ん中にポン、とベッドだけ。
しっかり、キングサイズのバカでかいベッド。

その真ん中、こんもりとした山に近付くと、布団が一定のリズムで上下していた。