35歳、初恋。＜SN＞ (ページ20)

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☆嫌悪と軽蔑ページ20

「…何、してんの？」

「え…じゅん、く…

なんで…」

リビングのソファの上。まーくんの下で、お互い上半身にはもう何も身につけていなかった。

覆い被さっていたまーくんの温もりが消えて、視界に映ったのは信じられない人。

まーくんの吐息を、熱を感じながら

会いたくて会いたくて会いたくて

もう二度と会えなかったはずのヒト…

「……ココで、ナニしてんだって聞いてんだよ。」

何度も何度もイラついてる潤くんも怒鳴ってる潤くんも見た。

…それでも、こんなに冷たくて、地を這うような低い声は初めてだった。

それが自分に向けられている、という事実が受け入れられなくて…喉がはりついたように声が出ない

「…っまーくん…」

1ミリも動けない僕の肩を抱き寄せてくれたのは、まーくんの手。
潤くんよりも少し大きくて汗ばんだ手。

「…松潤。
ごめん。けど、ニノは俺がもらうから。」

「…俺はお前らのこと信じてたよ。

…はじめっから、そうだったんだろ？
本気になってる俺がそんなに面白かったか？」

「俺だって松潤のこと信じてた。ニノのこと大切にしてくれるって。

…ニノの名誉のために言うけど、ニノはちゃんと、悔しいくらいお前だけだったよ。」

「は…っ
今さらそんな見え透いた嘘、イライラすんだよ。

影山が向かったって聞いたから慌てて来てみれば…
邪魔者が消えた瞬間、ひとの家でもう盛ってんだもんな。

…気付いてよかったよ。

純粋そうな顔して、誰にでもそうやってまた開くんだな。」

そう笑って向けられた潤くんの瞳は氷のように冷たくて、明らかな嫌悪と軽蔑の色が浮かんでいた。