終わらない恐怖３ ページ18
＜智＞
「A、はいるよー」
Aの病室に入ると、ちょうどAがトイレに行くところだった。
「ごめん智兄、ちょっと待ってて」
「うん、待ってるから大丈夫」
すぐ近くのトイレに行くにも、車椅子に乗るA。
前は点滴のスタンドだけ持って酸素一時的に外して行ってたことを考えると、やっぱり本人も相当しんどいのかな？
数メートル進んでは、ちょっと休むA。
「智兄が押していこうか？」
「い、いいよー。トイレだって言ってるでしょ」
やっぱり恥ずかしいよね。ちょっと反省。
でも生理の話とか素直にしてくれるかな？
でも、健康に関わることだからね。ここは兄としてじゃなく医者としてびしっといかないと。
ようやく帰ってきたAがベッドに戻るのを手助けして、横にさせる。
やっぱり、顔色悪いな。チアノーゼもひどいし。
「A、恥ずかしいかもしれないけど正直に答えてね。今、生理中？」
Aは一瞬びくんと身体を動かしたけど、なんとなく聞かれることを予想していたのか、おずおずと頷いた。
「生理、順調？量が多かったり、終わらなかったりしてない？」
「ちょっと……長引いてる……」
やっぱりか。
「どれくらい？始まったのいつ？」
「今月の３日……」
ってことは、もう２週間以上続いてるってこと？
「まだ結構な出血量出てる？」
こくん、と頷く。
「貧血出てるでしょ？相当しんどくない？」
「ちょっと、しんどい……」
Aは泣きそうな顔して答える。
そうだよね、不安だったよね。
「ごめんね、たぶん、今月の初めから増やしたお薬の副作用で血がとまんなくなっちゃったんだと思う。痛くはない？」
「痛くはない。血が出てるだけ」
「うーん、ちょっと他の先生とも相談しないと決められないから、婦人科の先生に一回診てもらおうか」
「え……？」
「ほんとにお薬の影響だけなのかとか、他に疾患がないか、診てもらう必要があると思う」
「婦人科の先生に…？」
「うん、ちょっと確認してもらおう」
「……やだ」
「え？」
「やだ」
Aははっきりそう言った。
「なんで？」
「薬のせいならその薬やめればいいんでしょ？婦人科の先生は、いい」
「そういうわけにいかないよ。ちゃんと診てもらおう。そんなに痛いことしないから。ね？」
「やだっ。やだぁ……」
ふええん、とAは泣き出してしまった。
予想外の展開に、僕はオロオロとするしかなかった。
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みんみ(プロフ) - 更新希望です！何度も何度も繰り返し見ています！更新楽しみにしてます！この作品に巡りあえて幸せです！ (2016年10月28日 18時) (
レス) id: e5b883d2de (このIDを非表示/違反報告)
ﾏｰﾒｲﾄﾞ - 何回も読みたくなる程、素晴らしい作品で私のお気に入りです!!更新楽しみに待ってます♪身体に気を付けて頑張ってください(^o^)/応援しています(^^) (2016年10月3日 21時) (携帯から) (レス) id: fa8cf9b19a (このIDを非表示/違反報告)
みんみ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！宜しくお願いします！ (2015年3月16日 16時) (レス) id: d1aa80a540 (このIDを非表示/違反報告)
旅人 - もちろん時間のある時で構いません。応援しております。 (2014年12月10日 15時) (レス) id: 2df0de9b14 (このIDを非表示/違反報告)
旅人 - 更新待ってます。お忙しいのでしょうが、楽しみにしておりますのでどうかよろしくお願いいたします (2014年12月10日 15時) (レス) id: 2df0de9b14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らら | 作成日時：2013年12月15日 7時
