時間はない。 ページ24
「マズい、もう時間がない」
ニュートは焦ったように呟くと、Aの手を掴んで人気の少ない路地に入った。
『時間がないって？』
「ダンブルドアから聞いたんだ……クリーデンスは、リタの…実の弟かもしれない」
『なんですって？』
ニュートの言葉に、Aは眉を寄せた。
『証拠は？』
「それを今から確かめに行く」
ニュートはポケットから小瓶を取り出し、それを勢いよくあおった。
ニュートの顔がみるみるうちに変形していく。
『…ポリジュース薬ね』
「ご名答」
Aは変形してしまったニュートの顔に見覚えがあった。
あの雑誌で見た顔だ。たしか、ニュートの兄のテセウス・スキャマンダー。
「魔法省にレストレンジ家の家系図が保管されてる。家系記録室の3階下だ」
『それでテセウスに化けたのね』
「君もアメリカの闇祓いだから、怪しまれないと思う。一緒に来て」
ニュート…テセウスの顔が迫って来て、Aはつい頷いてしまった。
＊
フランス魔法省に侵入するのは、思いの外簡単だった。ニュートはテセウスの顔になっていたし、Aはアメリカの闇祓いだったからだ。
『ねぇ、ちょっと…大丈夫？』
「なにが？」
『だって……そろそろ1時間経つし…』
「大丈夫。家系記録室に行くまでの間だから」
Aはニュートのポリジュース薬の薬がいつ切れるか気が気でなかった。
大丈夫、と言いつつニュートは足早になっている。
『あぁ！
ニュートの顔がボコボコと顔が元に戻っていくのが見え、Aは慌ててニュートを隠すように抱き締めた。
ニュートの顔が変形中のところを見られたのでは、とAは辺りを見渡したが、幸い、気付いた人はいないようだった。
『危なかったわ……ねぇ、
離れようとすると、ニュートは離さないとばかりにAの腰を抱き締めていた。
『ちょっ、ちょっとニュート…！』
「……やっと名前、呼んでくれた」
しまった、とAは思った。わざとファミリーネームで今まで呼んでいたのに。
『ニュート…！他の人に見られてるから…！！』
「ニュート！！」
背後から怒鳴り声が聞こえ、Aとニュートは振り向いた。
テセウスが走ってこっちに向かって来ている。
「見つかった…！」
ニュートは名残惜しそうにAから離れ、駆け出した。
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ムスメ3(プロフ) - 次が楽しみすぎる!! (2023年2月19日 1時) (
レス) @page38 id: fcb0ec653e (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - フユさん» コメントありがとうございます！是非、次の更新をお楽しみに…！！ (2023年2月18日 20時) (レス) id: 71ed0c2205 (このIDを非表示/違反報告)
フユ - 超面白かったです！！次の更新待ってます！！！！ (2022年11月30日 18時) (レス) @page26 id: 4a7b17e5bc (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - 菜々さん» コメントありがとうございます！是非、次の更新をお楽しみに！ (2022年8月16日 13時) (レス) id: f2d65ae204 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - ガチャさん» コメントありがとうございます！私生活がバタバタしていて止まっていました…！！亀更新ですが更新をお楽しみに…！ (2022年8月16日 13時) (レス) id: f2d65ae204 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らら | 作成日時：2022年4月12日 19時
