隠れ家。 ページ20
『ここは…？』
姿くらましで連れてこられた場所は、とある一軒家だった。
「心配しないで。ダンブルドアから紹介された隠れ家だから」
『ダンブルドアの…？』
ニュートは家に入ると、そう言いながらスペースがある床にトランクを置き、中に入って行った。
大方、先程捕まえたズーウーの世話でもするつもりなのだろう。
Aは溜息を吐いて側にあった椅子に腰掛けた。
「A」
ティナがAの向かいの椅子に座る。
「ニュートと一旦話し合ったら？」
『…彼は私より動物の方が好きみたいだから』
「もう…いつまでも意地張ってないで」
『意地を張ってるわけじゃ…』
ティナに痛いところを突かれ、Aは口籠る。そんなAの様子に、ティナはクスリと笑う。
「たまにAが妹みたいに見えちゃう」
『やめてよ…！』
「特にニュート関連の話の時」
Aはニコニコとしている妹の脇腹を肘で小突いた。
「…それじゃあ、私、そろそろ行くわ」
『行く？行くってどこに？』
「アメリカに帰るわ。別の仕事が入ったらしいから。今回の仕事は、私が無理矢理付いてきたものだったでしょ？普通ならA1人で行く仕事だったんだから」
そうだった、とAは眉を顰めた。仕事に夢中になるあまりに倒れてしまわないようにと、ティナがわざわざパリにまで着いてきてくれたのだ。
「でも、もう大丈夫よね。ニュートがいるし。それにジェイコブも」
『ちょっ、ちょっと待ってティナ！私まだニュートと———』
「それじゃあね」
『ティナー！』
必死で呼び止めたが、ティナは姿くらましで消えてしまった。Aはガックリと肩を落とす。
『ティナのばか！』
Aはそう叫び、側にあった分厚い本を手に取った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1165人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「原作沿い」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ムスメ3(プロフ) - 次が楽しみすぎる!! (2023年2月19日 1時) (
レス) @page38 id: fcb0ec653e (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - フユさん» コメントありがとうございます！是非、次の更新をお楽しみに…！！ (2023年2月18日 20時) (レス) id: 71ed0c2205 (このIDを非表示/違反報告)
フユ - 超面白かったです！！次の更新待ってます！！！！ (2022年11月30日 18時) (レス) @page26 id: 4a7b17e5bc (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - 菜々さん» コメントありがとうございます！是非、次の更新をお楽しみに！ (2022年8月16日 13時) (レス) id: f2d65ae204 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - ガチャさん» コメントありがとうございます！私生活がバタバタしていて止まっていました…！！亀更新ですが更新をお楽しみに…！ (2022年8月16日 13時) (レス) id: f2d65ae204 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らら | 作成日時：2022年4月12日 19時
