羽の帽子の男。 ページ16
羽が導いた先は、Aが姿くらましで連れ去られたと言われている場所から少し離れたカフェだった。
動き回る羽をガラスの器の中に閉じ込め、男が出てくるまで3人は目を光らせる。
「本当にあの男、ここにいるのか？」
「間違いない。羽がそう言ってる」
ジェイコブは疑わしそうな目をニュートに向けたが、ニュートはただひたすらに、周りの客たちを見ていた。
ジロジロと観察するような目付きをするニュートの脇腹を、ティナは肘で小突いた。
「…そんなにジロジロ見てたら怪しまれるわ。もっと普通にして」
「普通にって、どうやって…！Aを攫ったかもしれない奴なのに…！！」
「それは可能性でしょ。確定じゃないわ。とにかく待ちましょう」
ティナは冷静を装っていたが、声には焦りが含まれていた。やはり、Aが心配なのだろう。
それから約数分すると、羽がするりと器から抜け出し、とある黒人の男の帽子に張り付いた。あの男で間違いない。
ティナとニュートとジェイコブは顔を見合わせ、急いで椅子から立ち上がった。
「あぁ…すみません…！ボンジュール……ボンジュール…ムシュー…」
ニュートがたどたどしく声をかけると、男は気味悪がって踵を返してしまう。
「すみません、もしかしたら昨夜……女性と話しませんでしたか？」
ティナが男の前に立ち、そう質問した。
「さぁ…？パリは広いですから…」
「A・ゴールドスタイン」
ジェイコブがAの名前を口にすると、男がピクリと反応した。
「アメリカの闇祓いです。彼女が行方不明になったので、私たちが捜索を」
ティナはそう言って、自分がマクーザの闇祓いである事の身分証を男に見せた。
この言い方だとニュートたちまで闇祓いとして見られてしまうだろうが、まぁいいだろう。
「……背は高い？髪がブロンドで、とても———」
「「気が強い———」」
「美しい人です」
ティナとジェイコブの言葉に被せて、ニュートがハッキリと言った。
「…そう、俺たちもそう言おうとした」
「その人なら昨夜会ったかも……場所を、お教えしましょうか？」
「よろしければ是非…」
「…では、ついて来てください」
男が歩き出すので、3人もその後に続いた。
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ムスメ3(プロフ) - 次が楽しみすぎる!! (2023年2月19日 1時) (
レス) @page38 id: fcb0ec653e (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - フユさん» コメントありがとうございます！是非、次の更新をお楽しみに…！！ (2023年2月18日 20時) (レス) id: 71ed0c2205 (このIDを非表示/違反報告)
フユ - 超面白かったです！！次の更新待ってます！！！！ (2022年11月30日 18時) (レス) @page26 id: 4a7b17e5bc (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - 菜々さん» コメントありがとうございます！是非、次の更新をお楽しみに！ (2022年8月16日 13時) (レス) id: f2d65ae204 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - ガチャさん» コメントありがとうございます！私生活がバタバタしていて止まっていました…！！亀更新ですが更新をお楽しみに…！ (2022年8月16日 13時) (レス) id: f2d65ae204 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らら | 作成日時：2022年4月12日 19時
