どこか ページ48
目が回る。
刀を避けつつ男に体当たりし、蹴り付ける。
隙があれば腕に噛み付く。
でも、噛み付いている間に背中を襲われては元も子もないので、それは最終手段だ。
まだしぶとく立ち上がり突進してきた男をかわす。
チラリと見えた顔にはハッキリとした怯えが張り付いていた。
私はその背中に思い切り体当たりをして突き飛ばした。
耳の奥の方でキーンと耳障りな音がなる。
体当たりの勢いでつい私までふらついてしまう。
その隙を突こうとする刀。
どうすることもなく、まるで催眠術にでもかかったかのようにそれを薄らぼんやり見ていると、鈍い光がそれを弾いた。
それに伴う金属のぶつかる激しい音で、はっと顔を上げ体勢を立て直す。
何故今まであんなにぼんやりしていたのだろう、と思いながら。
だが、その瞬間、目の前で。
鈍く光る刀が。
沖田さんの体を貫いた。
私よりも辛いはずの沖田さんが、自分の目の前の敵に背を向け私を庇った･･･
その結果、沖田さんはがら空きになった背後から刀で貫かれてしまった･･･
と言うことだった。
ドサリと乾いた音が響く。
目の前で起こったことが信じられなかった。
一瞬、時が止まったかのように感じる。
でも、そんな筈はなかった。
まだ敵は沢山いるし、こうしている間にもこちらへ攻めようとしている。
私の体だってもう力尽きようとしているし、
まだ辛うじて荒い息を吐いている沖田さんも、
このまま放って置いたら死んでしまうだろう。
いっその事、全てを放り出して。
沖田さんの横に、倒れてしまいたかった。
でも、それは許されなかった。
今少しでも沖田さんを守れるのは私だけで、
私がここで倒れると言うことは、沖田さんの優しさが全て無駄になると言うことだった。
私は、
軽く目を閉じ呼吸を整える。
次に開いたその目は、
沖田さん
「月が綺麗ですぜィ」
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あおいひつじ(プロフ) - 笹の葉さん» こんな駄作をわざわざご覧いただき、本当にありがとうございます！まさか、面白いと言っていただけるなんて！もっと頑張ります故、これからもなにとぞよろしくお願いします！･･･まさか絵についても褒めていただけるなんて･･････涙出てきそう (2019年12月25日 15時) (
レス) id: eda71cecc1 (このIDを非表示/違反報告)
笹の葉 - すごく面白いです。あおいひつじさんも、とても絵が上手いと思います。 (2019年12月25日 12時) (レス) id: c9e6634d50 (このIDを非表示/違反報告)
あおいひつじ(プロフ) - Noirさん» 助言ホントにありがとうございました！半パニック状態だったので助かりました(笑)笑に()付けたら見やすいですね！てことで真似しよう･･･こんな駄作を面白いとか好きとか言って頂けるなんてもう嬉しすぎて今ならスキップで学校行けます！これからも多分更新頑張ります (2019年9月29日 23時) (レス) id: eda71cecc1 (このIDを非表示/違反報告)
Noir(プロフ) - あおいひつじさん» いえいえ！私も最近まで知らなかったんです(笑)この作品面白くて好きです！更新頑張ってください (2019年9月29日 23時) (レス) id: 5fb58605be (このIDを非表示/違反報告)
あおいひつじ(プロフ) - Noirさん» わあ！わざわざありがとうございます！画像申請ですね！勉強不足でした笑いや、誰もこんなの見てねーよ的な感じで黙殺されたらどうしようとか思ってたんですけどね、見てくれてた人がいたんだ、て今涙出てきそうです。ホントにありがとうございました！ (2019年9月29日 22時) (レス) id: eda71cecc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおいひつじ | 作成日時：2019年8月28日 21時
