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拾 ページ10
「そろそろみたいやわ」
その合図と共に重い腰を上げる。
玄関へ向かう途中、ふと横に立つロボロに違和感を覚えて思わず、
「あれ、なんかちっちゃなった？」
とロボロに問うと
「はぁ？」
と怒りマーク付きのいつもの答えが返ってきた。
…気のせいだろうか。
「ほな、気ぃつけて」
「
いつもの時間、いつもの玄関。
いつもの挨拶。
「おやすみ」
「あ、待って！明日来られへん！」
門へ向きかけていた体をぐるんと回してロボロに伝える。
危ない、言い忘れるところだった。
「そうなん、何か用事？」
小さく首を傾げ、小さな神様は言う。
「部活のメンバーで遊ぶから夜ちょっと遅くなるねん」
「そっか、くれぐれも気ぃつけてな」
いつもは手に取るようにわかるのに、
今晩に限って、その表情は雑面に隠されているのだった。
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作者名：ルウ | 作成日時：2022年8月8日 8時
