マヨイガ【rbr】 (ページ11)

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拾壱ページ11

学校帰り、今日はマヨイガに寄らず友達とそのまま駅へ。

校門を出ると、いつもの門が目に入った。

なんだか、ふっと頬が緩む。

門の向こう、石畳の上で神様が手を振った。

『いってらっしゃい』

やわらかく耳に届いたその声は、周りにいる皆には聞こえていなかった様子で。

行ってきます、口の中でそっと呟いた。

「A？どうかした？」

「ううん、なんでもない」

もう一度振り返ってみたが、もう、あの門は見えなかった。

太陽が沈みきり、星がちらほらと瞬き始めたころ。

「ごめん私門限あるから晩ご飯は家で食べるわ〜」

今日は無理を言っていつもより門限を緩くしてもらっているのだが、

さすがに、晩ご飯まで食べる時間はなさそうだった。

そう友達に伝えると、

「え、どうしよ、いっその事もう解散しちゃう？」

と気を使ってそう言ってくれたのだが、

早くお寿司が食べたいと昼間騒いでいたのを覚えていたので

「いやいや、私のことは今度また誘って、念願のお寿司やろ」

と申し訳なさもあり遠慮しておいた。

別れ際、「この辺ナンパ多いから気ぃつけや！！」と口々に忠告いただいた。

「この顔やし大丈夫や」とは言ったものの、少し気を引き締めて歩く。

「お姉さんお姉さん」

そんなときだった、そう声をかけられたのは。

(ド定番のあれですね、どうも、必ず１回はやらないと気が済まない駄作者です。もはや病気です)