検索窓
今日:9 hit、昨日:8 hit、合計:41,715 hit

びょーいん ページ6

「沖田さん」

陽の光がいっぱいに射し込む病室の真ん中で、沖田さんは眠っていた。

光に透けた髪がまた、金色の光を灯している。

その白い顔に向かって呼びかけても、一向に目を覚ます気配はない。

峠は越えたがまだ傷は治っていないと言う副長の説明通り、

怪我は隠されていて見えなかったが、蒼白な額には玉のような汗が浮かんでいた。

「沖田さん・・・」

そっと髪を撫で、もう一度名前を呼んでみる。

やはり、目を覚ます気配はなかった。


「・・・ごめんなさい」

小さく呟く。


私のせいで、沖田さんが苦しんでいる。

私が弱かったせいで、

私を守ったせいで。



サディスティック星のドS王子とか言うけど、

やっぱり沖田さんは優しくて、

優しくて、優しい、王子様。


だからね、少し、切ないや。


沖田さんがもっと優しくなかったらいいのにって。


その優しさを少しだけ恨んでしまう。

ほんの、少しだけだけれど。


でもね、やっぱり、沖田さんは優しすぎるんだ。


こんなにも、苦しくなるほどに。







「天羽さん!!!」

唐突に誰かの声が飛び込んで来た。

看「あなたの怪我もまだ完治していないんですよ!

勝手に出歩かないでくださいね」

そうドスの効いた声で言われ、強制的に自分の病室まで連れ帰られてしまった。

この人、なんて力が強いの。

ホントにナース?

びょーいん→←びょーいん


ラッキーアイテム

「ビビってんですかィ?」


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (49 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
95人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 真選組   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あおいひつじ | 作成日時:2019年12月20日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。