笑った人数・二十六人 ページ30
不死川「俺は優しくねェからなァ!!!?」
風柱というだけあって流石に早い。瞬きの合間に消え、瞬きの合間に斬りかかってくる。避ける度に耳元や頬でヒュンッと風をきる音が聞こえる。
優しくないのはもう既にここまでの太刀筋でよぉくわかる。不死川もにこにわからせている。
なのにも関わらず。
『大丈夫だよ〜っ!!!無一郎だったら普通に当ててくるし、実弥はそうやって前もって言ってくれるから十分優しいよぉっ!!!!』
緊張感も恐怖感もなく、ただニコニコ笑っているにこ。全く、本当に鈍感だ。
不死川「そんなこと聞いてねェよ!!!」
『うん!!!聞かれてないっ!!!あははっ!!!悲しいねぇ!!!』
不死川「いつまでもふざけてられねェよォにしてやる…」
不死川「風の呼吸、伍の型、木枯らし颪!!」
ブォッ!!!!
風に乗り、再び上から斬りかかってきた不死川は呼吸を使った。たちまち辺りに小さな竜巻のような渦ができる。避けるのは至難の技だ。
『えええ〜っ!!呼吸いきなり使うのぉ!!!?聞いてないよっ!!!よろしくないぞっ!!!?』
鍛練の序盤で呼吸を使うと思っていなかったにこは少し困ったような顔になる。聞いてないのも無理はない。だって言ってないのだから。
不死川「こっちは優しくしねェって言っただろうが!!!」
『むうぅ〜っ!!ずるいよぉ!!さっきから先手取ってばっかり!!!実弥がその気なら私だってやっちゃうんだからねっ!!』
ぷくーっと頬を膨らませて、襲いかかる不死川の木刀をカンッと弾いたにこはすぐに空気を肺に取り込むと、型の構えをした。
弾かれた不死川もすぐさま体勢を整えてにこに向かっていく。
不死川が得意の速さを生かしてにこの首元に刀を振りかざした時
『笑の呼吸、肆の型
水のように流れ、風のように速い技を使ったにこは不死川の木刀を避けるとその首元で自らの木刀をピタリと止めた。
それは一瞬にも満たない時間だった。
『たまには本気で呼吸するのもいいよね』
普段とは違った低い声が不死川の耳元で小さく響いた。
驚いてハッとにこの顔を見るも、もうその顔はいつもの笑顔のままだった。
『はい、私の勝ちぃ!!!だからおはぎ!!!!食べよう!!!!』
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らぴすらずり★(プロフ) - ころころさん» あああありがとうございます!!!久しぶりの更新で話の内容とかぶっ飛ぶところもあるかと思いますがそこら辺はご容赦ください、これからもよろしくお願い致します!! (2019年11月13日 21時) (レス) id: b227a58786 (このIDを非表示/違反報告)
ころころ - 絵がドチャクソ上手い…羨ましっ! そしてストーリーが面白いっ! (2019年11月13日 19時) (レス) id: 695e28551f (このIDを非表示/違反報告)
らぴすらずり★(プロフ) - みさん» ありがとうございます!!!( ;∀;)これからもよろしくお願いします!! (2019年8月21日 22時) (レス) id: b227a58786 (このIDを非表示/違反報告)
み - いいね! (2019年8月21日 22時) (レス) id: 9966c75337 (このIDを非表示/違反報告)
らぴすらずり★(プロフ) - ねこぺんさん» いやいや、そんなことはないです!!私の絵なんてまだまだですよ(^-^;もっと綺麗なものをお届けしたいんですが申し訳ないです…夢主気に入っていただけて嬉しいです!!これからも更新していきますのでどうぞよろしくお願いします!!! (2019年8月14日 7時) (レス) id: b227a58786 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らぴすらずり★ | 作成日時:2019年6月30日 9時