笑った人数・二十人 ページ23
?「………」
少女は一人、暗い部屋で手のひらの上のものを見ていた。
それは一枚の銅貨。
少女の暗い目に銅貨の光が反射する。
そして少女は何を思う______
バァンッ!!!
『カナヲ〜〜〜っ!!!!』
?「!?」
ボーッとしていた訓練場ににこの声と乱暴に開けられた戸の音が響く。思わず少女は体を震わせた。
『あっ!いた!!!カナヲッ!!!久しぶり?……久しぶり〜っ!!!!!(諦めた)元気だった?死んでない?生きてる?何してたの?最近何してるの??また歌って遊ぶ!?銅貨投げる?カナヲッ!』
カナヲ「にこちゃん…」
『あ、喋った!!!カナヲ!!久しぶり!!!』
カナヲ「それはさっき聞いたよ…久しぶり」
にこに気圧されたカナヲは銅貨を胸元で握りしめながら控えめに答える。
何事も銅貨を投げないと決められないカナヲ。だがにこ相手ではしのぶの時と同じようにすっと話すことができた。それは昔、にこが柱からの命令だと言ってカナヲが自分と自由に喋れるようにしたからである。
『聞いて聞いてカナヲ!!あのね、しのぶちゃんがどうしても笑ってくれないんだよっ!!!いくら仕事中だっていってもさ、変な顔したら普通皆笑うでしょ!?今回もダメだったのっ!!!』
い〜っ!と悔しそうにするにこを見てカナヲは困りながら
カナヲ「師範はいつも笑ってるよ…?本当にではなさそうだけど…。にこちゃんはそれじゃ駄目なの?」
『駄目だよ!!しのぶちゃんが心から笑ってなきゃ駄目なの!!そうじゃないと…そうじゃないと…ん〜っ!!なんか!なんか駄目なの!!』
カナヲ「そっか…。ちょっと私にはよくわからないなぁ…」
『わからなきゃ始まんないじゃんっ!!!カナヲもだよっ!!本気で心から笑ってみよっ!!笑うとね、同じ世界なのにまるで天国のように感じるの!!泣いた時、人は世界が残酷に、違うように見えるらしいけれど笑いは似ているようでちょっと違うの!!太陽がより輝いて見えて!花がより綺麗に咲いているように見えて!自分がとっても素敵に見えるのよっ!!!』
興奮して鼻息荒く話すにこにカナヲはおどおどと問いかけた。
カナヲ「それって麻薬と同じじゃ…」
『そんなわけないでしょっ!?あははっ!!カナヲおもしろいなぁっ!!……………………冗談だよねっ?』
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らぴすらずり★(プロフ) - ころころさん» あああありがとうございます!!!久しぶりの更新で話の内容とかぶっ飛ぶところもあるかと思いますがそこら辺はご容赦ください、これからもよろしくお願い致します!! (2019年11月13日 21時) (レス) id: b227a58786 (このIDを非表示/違反報告)
ころころ - 絵がドチャクソ上手い…羨ましっ! そしてストーリーが面白いっ! (2019年11月13日 19時) (レス) id: 695e28551f (このIDを非表示/違反報告)
らぴすらずり★(プロフ) - みさん» ありがとうございます!!!( ;∀;)これからもよろしくお願いします!! (2019年8月21日 22時) (レス) id: b227a58786 (このIDを非表示/違反報告)
み - いいね! (2019年8月21日 22時) (レス) id: 9966c75337 (このIDを非表示/違反報告)
らぴすらずり★(プロフ) - ねこぺんさん» いやいや、そんなことはないです!!私の絵なんてまだまだですよ(^-^;もっと綺麗なものをお届けしたいんですが申し訳ないです…夢主気に入っていただけて嬉しいです!!これからも更新していきますのでどうぞよろしくお願いします!!! (2019年8月14日 7時) (レス) id: b227a58786 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らぴすらずり★ | 作成日時:2019年6月30日 9時