笑った人数・十九人 ページ22
静かな部屋にカサカサと紙の音だけが響く。
机の上に大量に広がられた書類はどれもまとまってなく、内容がごちゃごちゃになっている。
これらをまとめるのが今回の仕事。そしてにこはそれをしのぶと一緒に行うこと。
それが任務となっているのにも関わらず。
しのぶ「…にこ、その顔やめてください。鬱陶しいです」
まるで赤子をあやすかのようにべろべろばぁ、と変な顔をしたにこはしのぶの方をじぃっと向いている。
静かなデスクワークが苦手なにこはこうやって少しでもその場が明るく楽しくなるように真面目にふざけるのだ。
だが相手が煉獄や宇随、甘露寺と単純な頭の者であれば笑ってくれたかもしれないが生憎しのぶはそっち側の人間ではなかった。
『え〜っ!?なんでぇっ!?こんなに面白いのにっ!?私だったら笑ってるよっ!?あはは!!』
しのぶ「それはいつものにこでしょう」
『正解〜〜っ!!』
しのぶはにこを適当にあしらいながらどんどん書類をまとめていく。逆ににこが書類に手を伸ばそうとするとその速さを生かして速攻で手を叩かれる。
『ええっ、なんでしのぶちゃん私の手叩くのぉっ!?それはそれで面白いけどっ!!一緒にやろうよっ!!!』
しのぶ「私を過労死させたくなければ喋るだけに行動を制限してください。私はにこみたいに笑いでどうにかなるタチではないので」
『あははははっ!!久しぶりにしのぶちゃんの痛い皮肉聞いたよ〜〜っ!!辛辣すぎて逆に言われてる自分に笑えてくるよねっ!!!あははっ!!!』
『あ、そういえばカナヲは最近どうっ!?元気っ!?カナヲって静かだからたまに生きてるのかよくわからない時あるよねっ!!大丈夫っ!?生きてるっ!?』
しのぶ「勝手に殺さないでやってください。カナヲなら訓練場にいるはずですよ。こっちは私がやっておきますから会ってきてはどうですか?」
遠回しに邪魔だと言われているがそんなことはにこは気づいていない。にっこり笑っているしのぶに笑い返して嬉しそうに返事した。
『そうするっ!これ飽きちゃったしっ!!顔見たらすぐ戻ってくるからちょっと行ってくるね〜っ!!!』
にこは勢いよく廊下に出ると真っ先に訓練場に向かって走っていった。
しのぶ「飽きたって…何もしてないじゃないですか。全くにこは…。風邪だと言うのに…」
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らぴすらずり★(プロフ) - ころころさん» あああありがとうございます!!!久しぶりの更新で話の内容とかぶっ飛ぶところもあるかと思いますがそこら辺はご容赦ください、これからもよろしくお願い致します!! (2019年11月13日 21時) (レス) id: b227a58786 (このIDを非表示/違反報告)
ころころ - 絵がドチャクソ上手い…羨ましっ! そしてストーリーが面白いっ! (2019年11月13日 19時) (レス) id: 695e28551f (このIDを非表示/違反報告)
らぴすらずり★(プロフ) - みさん» ありがとうございます!!!( ;∀;)これからもよろしくお願いします!! (2019年8月21日 22時) (レス) id: b227a58786 (このIDを非表示/違反報告)
み - いいね! (2019年8月21日 22時) (レス) id: 9966c75337 (このIDを非表示/違反報告)
らぴすらずり★(プロフ) - ねこぺんさん» いやいや、そんなことはないです!!私の絵なんてまだまだですよ(^-^;もっと綺麗なものをお届けしたいんですが申し訳ないです…夢主気に入っていただけて嬉しいです!!これからも更新していきますのでどうぞよろしくお願いします!!! (2019年8月14日 7時) (レス) id: b227a58786 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らぴすらずり★ | 作成日時:2019年6月30日 9時