半人半鬼の私【鬼滅の刃】

22話 ページ24

数時間経って自分の鴉が任務の時を伝えに来た。




まだほんの少し拗ねている。全く面倒くさい。




『いつまで怒ってるんだ、ほら』




休憩室から持ってきた菓子を包みから開けて食わせてやると




鴉「フン、コレデユルシテヤロウ！」




案の定機嫌を直した。本当は忘れかけてたくせに。どうせ私の顔見て思い出したんだろ。




『義勇との任務には間に合う？』




鴉「イヤ、モウオクレテル」




『そうか、遅れて………………………は？』




ん？聞き間違いか？本日二度目の現実逃避…




『はああ！！！！？？？』




助けてください、お館様。うちの鴉が最悪です。




『馬鹿か、冬に待たせてどうするの！！？義勇が風邪ひいたら私のせいじゃない！！？』





鴉「キット、大丈夫」




『うっさい、黙れ！！』




急いで隔離棟を出て待ち合わせ場所に向かう。





外は夜中。着くまでに夜が明けなきゃいいけど…。




そういえば普通に一日過ごしてたけど、今、冬！！




何気に雪降ってるし…走り回ってたから正直全然寒くなかった。多分お腹すいてたのも入ってると思うけど。




その日、ある地域では猛スピードで走る女が目撃されたそうな。









『ハァ……やっと着いた』




遅れて待ち合わせ場所の村に着いたAは辺りを見回した。




義勇はいない。




『義勇、いない…』




鴉「先二向カエト、イッテアルカラナ」




『それ早く言えよ！』




鴉「アセッテ、キイテナカッタ」




『誰のせいだと思ってる』




時間はもう朝方に近い。太陽が昇ってきているのが見える。あの様子じゃ鬼はもう出ないだろう。




『今度お前の事訴えてやる』




柱の仕事が一番大事なのに。どうしてくれる。




『(鬼の気配がする…村の奥の山の方だ。でも義勇の気配もする。私が行かなくても多分大丈夫だろう)』









しばらく待っていると義勇が山の方から来た。





向こうもこちらに気づく。




義勇「A」




『ごめん、義勇。伝達に不具合があって遅れた…、本当にごめん』




嘘だと思われそう…いや、本当なんだけど。




義勇「そうだったのか。別に気にしてない」




『嘘だと思わないの？』




さっさと歩いていく義勇を追いかけながら聞く。




義勇「嘘なのか？」




『いや違うけど…、義勇なんかあった？』





様子が違う。何かあったのだろうか。









義勇「面白い兄妹に会った。……妹が鬼の」

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