10話 ページ12
『…と言うことで、鬼は日光以外に日輪刀でしか倒せないので我々鬼殺隊がそれを使って鬼を滅しているのです』
15分くらい鬼の生態について話して、その後自分ら鬼殺隊について軽く話した。その間も洋子さんは信じられない、という顔で聞いていた。
『…お話は以上で終わりです。…大丈夫ですか?』
私が軽くぱん、と手を合わせて話を打ち切ると洋子さんは我に返ったように目を見開いた。
洋子「は、はい…。とてもわかりやすいご説明で助かりました。多分…私が鬼についてあまり受け入れられなかったのは、よく知らなかったからだと思います。それはお話を聞き終わった今でも、全てを、というのはそうすぐにはできません。ですが理解はしました。これからゆっくり考えて少しずつ受け入れていきたいと思います。…それでは駄目でしょうか」
俯きながらだがしっかりと話し、理解してくれた洋子にAは安心した。
『いいえ、それが一番良いですよ。理解していただけたのであれば、私も説明した甲斐があります。そう言ってくださって安心しました』
Aはそう言うと椅子からスッと立ち上がり目の前に座っている洋子に、隊服の胸ポケットに入れていた藤の花の種が入った袋を取り出して手渡した。
『余計なお世話ですが、今後ご自宅のほうは都心から少し離れたところに建てることをお勧めいたします。都会や遊郭など夜でも人が多く行き来するところに鬼は隠れたりしますので。あとこの藤の花の種は家の周りに植えて育ててください。鬼殺隊が改良したもので、世話さえすれば枯れずにずっと咲き続けます。これがあれば鬼は嫌がって家の中には入ってこないですよ』
洋子「は、はい」
ちょっと混乱気味の洋子にAは、先程淳作が持ってきた冷たい水を飲ませ、今言ったことを簡単に紙に書き示した。ついでに自分の連絡先が書かれた名刺も置いておく。
『また何かありましたら私のところへ連絡を。すぐに駆け付けますから』
ひとしきり渡すものも渡したAは最後、洋子にお辞儀をすると『失礼しました』と部屋から退出した。
次も同じような仕事がある。丁寧にしなければならないがこだわってる暇はないのだ。
一階でそわそわと待っていた淳作にも挨拶し、Aは鈴川の家を出るとすぐに気持ちを切り替えて次の家へ向かったのだった。
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らぴすらずり★(プロフ) - 銀狐的なさん» ありがとうございますうううっ!!!読んで下さり、それに加えてコメントも…泣きます(ToT)最近更新出来ていなくて申し訳ないです…どうぞこれからもよろしくお願いします!!! (2019年8月14日 7時) (レス) id: b227a58786 (このIDを非表示/違反報告)
銀狐的な - 面白い!イラスト欲しいです。 (2019年8月11日 6時) (レス) id: c9fba58961 (このIDを非表示/違反報告)
らぴすらずり★(プロフ) - チデンさん» ありがとうございます!!!泣そのコメントが心の支えになります泣これからながくなりそうですがよろしくお願いいたします!!!! (2019年2月6日 20時) (レス) id: 9f6d511478 (このIDを非表示/違反報告)
チデン - 更新頑張ってください!応援してます! (2019年2月6日 19時) (レス) id: 7411494241 (このIDを非表示/違反報告)
らぴすらずり★(プロフ) - (^^)さん» あああ、ありがとうございます!!泣なかなかコメントがこなくて実は困ってました(笑)本当にご協力ありがとうございます…!面白いだなんて…!最高の誉め言葉です!今のところあんまりキャラが出てなくてすみません(´;ω;`)これから更新頑張っていきますね!(^^♪ (2019年1月26日 16時) (レス) id: dde58539fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らぴすらずり★ | 作成日時:2018年12月29日 0時