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奏side
ふわぁ。
俺はあくびを噛み殺して歩き始める。
早すぎたかな?
でも、もうお昼くらいか。まあ、いい時間だ。
え?
何してるかって?
Eveせんせのライブ見に来たの。
ワンマンとかじゃないけど。
スタプラのやつね。
そらるさんとか96猫さんとかいたはず…
そうだ。
96猫さんがAちゃんのなつめさんだったのには驚いたなぁ。
全然気づかなかったけど。
あの日、Aちゃんがいなくなってから、俺は歌い手になろうと必死でもがいた。
で、初めてキャスしたのは中学生だったっけ。
それからニコニコに歌を投稿して。
それからイベントとかの打ち合わせとかで知ったんだよね。
とある日____
ふぅ。初めての打ち合わせ。(何のとな言わない)
たくさんの歌い手さんが呼ばれているらしい。
俺もここまで来れたんだなって思う。
まあ、Eveくんもいるから今日は落ち着いてる。
ガチャッ
「失礼しまーす…」
ドアを開けると、一人の女性がいた。
金髪で、背が低めの明るそうな顔立ち…って!
「奏くん?」「なつめさん!?」
思わず同時に叫んでしまった。
え、だって、中にいたのはAちゃんのお姉さん、なつめさんだったんだもん!
あの日、なつめさんと会ったものの、なつめさんは大学の都合で地元も離れることになってしまった。それから会えておらず、今六年ぶりくらいに会えたのだ。
「わぁ〜!奏くんや〜!久しぶりだね!どう?元気?背も高くなったね!えっと…今高三?受験生?歌い手になったんか!昔も言ってたけど!本当にね!まさかSouくんだったなんてな〜!」
「相変わらずですね…
でも、驚きました。なつめさんが96猫さんだったなんて。」
「まあね。
でさ…」
そこでなつめさんは目を伏せた。
その先の言葉を察した俺は、言わせるまいと口を開いた。
「ごめんなさい。お…僕も全く。でも、いつかは会える。そう信じてます。」
「せやな!」
そこでドアが開き、次々と人がやって来たため、俺らは話をやめた___
ああ、そんなこともあったな。
広い関係者席の中、一人座っていた俺は昨年のことを思い返していた。
あ、莉犬こと、莉央とも仲良くしてるよ?絡みはないけど裏でよく喋ってるし…
あ、karさん復帰したんだっけな。
いきなりでびっくりしたなぁ〜
大好きな歌い手さんだから嬉しいけど!
そらるさんの知り合いっぽいし。
今日来てたりするかな。
そんなことに思いを巡らせていると、話し声と共にドアが開いた____
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レイ - 今日も面白すぎですww 次回も楽しみにしてます! (2018年10月15日 18時) (レス) id: ad7c8b27a1 (このIDを非表示/違反報告)
しー - 面白いです!!! まふまふさんとろんさんの関係気になります... (2018年9月30日 21時) (レス) id: 46c6f8cd6c (このIDを非表示/違反報告)
らぴらず(プロフ) - シリアルスカーレットさん» コメントありがとうございます!「とても」をつけてくださった辺りものすごく心に来てます…! (2018年9月20日 19時) (レス) id: e59d02bf0b (このIDを非表示/違反報告)
らぴらず(プロフ) - アルメさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけていただけて嬉しいです! (2018年9月20日 19時) (レス) id: e59d02bf0b (このIDを非表示/違反報告)
らぴらず(プロフ) - さきさん» コメントありがとうございます!更新がんばります! (2018年9月20日 19時) (レス) id: e59d02bf0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らぴらず | 作成日時:2018年9月8日 19時