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こういうのって普通、女の子とだったら
容易に俺から奪ってるものなんだろうけど
北山との初めては
どっちからかしたのか分からなかった。
たぶんいっかいめは
お互い同時だったんだと思う。
F「ちゅ…だめ。……(きたやまは)こっち。」
足の上に凭れ掛かった腰に手を回し引き寄せれば
慌てたような声をあげて離れる唇。罠に掛かった北山を改めてもう一度、奪い直す。
Ki「んんっ…はっ…こんなの…」
たとえ周りがどれだけ責め立てたって
北山の味方でいるから
俺の前では大人しく抱かれててよ。
北山の反応を見ながらちゅっちゅと下から喰んでぬらすだけのキスをする。段々と胸を押す力が弱まっていくのをいいことに、身体の中でもっとも柔い部分を何度も何度もあまやかす。
Ki「ふじがや。…俺、こわっ
壊れる?怖い?なんて言おうとしたんだろう
視界をにじませたままの北山が息を整えながらやっと本音を開きかけた瞬間、エントランスからの呼び出し音が聞こえて飛び退いてしまった。
「藤ヶ谷いるか?遅くなってすまない」
F「っ、います…!すぐ開けますから。」
パタパタと床に落ちた物を拾い集める北山を見ながら腑抜けた身体を起こし玄関の扉を開けた。
「何で事務所じゃなく家に呼んだ?」
F「内密な相談だからです。…タマのことで、ちょっと。」
奥の部屋から顔を覗かせる北山を見て、マネージャーはどこか納得したようだった。スケジュールを管理している彼も今、玉森から疑われているらしい。
Ki「そのスケジュール、…いま、俺に教えてもらう事ってできませんか?」
「なに言ってるんですか!私があなたにそれを流したって疑われてる所なんですよ。」
Ki「整理したいんです、当日の皆さんの行動を。その日玉森さんの動きを記者にリークできたとしたら一体誰なのか調べさせてください。」
北山との関係を疑われているのに、改めて情報共有するなんてたしかに矛盾してる
Ki「先日、そちらで練習生をしている
そういうグレーな人間は
同じグレーな
…一度でいい、情報を買わせてください。」
それでも信じて欲しい。と
頭を下げる北山の体は震えていた。
Ki「俺にグループを守らせてくれませんか。」
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チカ(プロフ) - yuhiさん» お心に届いたことはもちろんですが、何よりも此方こそありがとうー‼︎とyuhi様に直接伝えられることが私は嬉しいです。頂いた感想、大切にします✨(長くなってしまいごめんなさい!) (6月2日 10時) (レス) id: 9d92aa5462 (このIDを非表示/違反報告)
チカ(プロフ) - yuhiさん» はじめまして。アカウントまで作ってこちらに来てくださったのですね…!ミステリと恋愛が絡んだ小説やドラマが大好きで、二次創作でもそれができないかしら…と意識して出来たのが本作でした。なので、yuhi様のお言葉全てがとてもとても嬉しく拝読いたしました。 (6月2日 10時) (レス) id: 9d92aa5462 (このIDを非表示/違反報告)
yuhi(プロフ) - はじめまして。今回はじめて作者様の作品を読ませていただき、頭を鈍器で殴られたような衝撃を受けたことをどうしてもお伝えしたく、アカウントを作ってしまいました。。作者様の書くお話の点と点の繋がり方、心情描写、緩急のある文章に一目惚れです ; ; (6月2日 2時) (レス) id: e183ae6b77 (このIDを非表示/違反報告)
チカ(プロフ) - 雪さん» いやいやこちらこそ!覚えていてくださってありがとうございます、!私の書く藤北さんはそう言ってくださる雪様、読んでくださる方がいてこそ生きられるので…(私こそ語彙力が、汗)これからももっと頑張りたいと思います✨ (2023年3月27日 23時) (レス) id: 9d92aa5462 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - それを上回る作品が次々生まれて本当に凄いなぁの一言です(すみません語彙力無くて)これからもチカさんの世界にトリップするのを楽しみにしています! (2023年3月27日 22時) (レス) id: 64ae229e91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チカ | 作成日時:2023年3月8日 16時