さくらんぼのかくれんぼ

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Ki「悪いねー来てもらっちゃって。」

2「いいえ！北山さんのためなら北極でも南極でも…」

S「フランスな。すみません、藤ヶ谷来させられなくて。」



たしか、テレビの密着取材…があるとかないとか。別に俺は仕事をしてる藤ヶ谷が好きだから、何があっても優先して欲しい。改めて、遠距離ながらに付き合う事になったとしてもそれは変わらない。



2「俺だってちゃんと世界で戦えるモデルですー！」

S「はーいはい。今日はデザイナーが北山さんだからって私語が多いですよ〜！」

Ki「ふっ、んはは！」



相変わらずの仲の良さに思わず声を出して笑ってしまう。拠点が日本じゃなくなったところで、積み上げてきた人間関係は変わらない。



2「…ところでさ、さっきから作業台(あそこ)のスマホが鳴りやまないんだけど、」

S「ほんとだ。北山さんのですか？」

Ki「え？」






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全ての撮影を終え、最後に私服でインタビューを撮りたいと言われ快諾をする。




「今日は見掛けないアクセサリーを付けてらっしゃいますね。イヤリングをプライベートでされるのも珍しいんじゃないでしょうか。」

F「そうですね。」

「もしかして、誰かからのプレゼントとか？」

F「……はい。北山から貰いました。」

「え？あ、それって———デザイナーの？」



こくりと頷いてみせると、途端にまわりの人間が騒つきだす。同じ現場で仕事中の玉森も何事かとこちらを見ていて、

おそらくは、あーあ。なんて言ってそうだけど口元は満足げに笑みを浮かべていた。














F「俺にとって…誰よりも、
———何よりも、大切なひとです。」



【フラミンゴフライデイ】

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