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初めてじゃないのにドギマギしながら藤ヶ谷の部屋に上がって、ご飯を済ませて
それからやっとスーツケースを開いた。
お土産に欲しがってたPEACEの寝香水を渡したら、試す前にお風呂入って来て〜って勝手にバスタオルを押し付けられ
また混乱しながら出て来たら、覚えのある香りのする着替えが用意されていた。
Ki「お土産のやつ…藤ヶ谷が使うと思って買ってきたんだけど。」
F「え？使ってるよ。」
Ki「…どこに？」
バスルームから出て寝室へやって来た藤ヶ谷の手を引いてみたが、彼の部屋着からは同じ香りはしない。
首をかしげていると
ギシ、とベッドが沈む音がして自分の行動にはっとした。俺は当たり前のようにここで彼を引き寄せ、藤ヶ谷も当たり前のように俺の居るシーツに体重を乗せている。
俺たちが同じ空間で寝ていたのは何年も前のことなのに、うっかりして———
(いや、実際…どうなんだ。)
———俺と、藤ヶ谷の関係は。
F「…やま。きたやま、聞いてる？」
Ki「え？なんの話だっけ。」
F「だから。間接的に使ってるって言ったの。きたやまに。」
Ki「ひゃ？！冷て、！おまっ…お前なぁw」
そんな疑問も藤ヶ谷の笑い声と楽しそうな顔を前にしたら、なんとなく野暮に思えて言葉にできなくなる。
しばらくすると、藤ヶ谷は俺を抱き枕にしたまま眠りについてしまった。
これは
昔付き合っていた時にしていたコトだ。
あれから何年も経って、再会して
俺はまだ藤ヶ谷のことがちゃんと好きで、藤ヶ谷も俺の事が変わらず好き…だから、
"付き合ってる"
…って事で、合っているのだろうか。
直接言えばいいだろうか、と思いつつも
藤ヶ谷に「俺たちって付き合ってる？」なんて改めて聞くというのも難しい。
--「でもこんなカッコいい
--「わかる！ぜっったい美人だよね。」--
昼間の話が未だ記憶から消えてくれないどころか、心の表面にトゲが刺さってしまったような気分だった。
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チカ(プロフ) - kkeeさん» ありがとうございます！こちらにも感想をくださり、ドラマNG風も面白いと言って頂けて嬉しいです。自分のペースで…という温かいkkeeさんのお言葉を執筆の励みに頑張りますね(*´ω｀*) (2017年3月23日 9時) (
レス) id: f2bec80607 (このIDを非表示/違反報告)
kkee(プロフ) - チカさん、完結おめでとうございます。どちらもそれぞれに楽しく面白かったです。こちらはドラマ撮影っぽく書かれたりして新しいなぁと感じました。新作も楽しみにしてます。ご自身のペースでのびのび書いてくださいね。 (2017年3月22日 21時) (レス) id: 0990e7aceb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チカ | 作成日時：2017年3月12日 21時
